劇場公開日 1951年11月23日

「タイムスリップ」めし Kjさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 タイムスリップ

2025年8月31日
iPhoneアプリから投稿

戦後から5年程度しか経っていないがそこにあるのは激動ではなくすっかり日常である。失われた街並みや家屋にはタイムスリップしたような錯覚を覚える。閉館したばかりの味園ユニバースと思いきや違うキャバレーのようである。その当時の遊びやエンターテイメントのあり方。英文字で記されたCrossingの踏切。進駐軍はまだいたようである。そういう読み解きは本当に楽しい。
話自体は倦怠夫婦ものである。目移りするのが、姪や従兄弟と血が濃いのが気になる。姪の奔放すぎる若者像には閉口するが、小林桂樹のストレートな一撃がヒットする。唐突に立ち寄る上原謙の普通さ、帰りの電車で居眠りしている姿には好感を持つ。
さて帰って何をするのであろうか?林芙美子が亡くなった年に尾鰭をつけて映画化という早業に驚く。

Kj
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