霧笛が俺を呼んでいる
劇場公開日:1960年7月9日
解説
「邪魔者は消せ」の熊井啓の脚本を、「海を渡る波止場の風」の山崎徳次郎が監督した、赤木圭一郎のマドロスもの。撮影も「海を渡る波止場の風」の姫田真佐久。
1960年製作/79分/日本
配給:日活
劇場公開日:1960年7月9日
ストーリー
すずらん丸はエンジンの故障で出航を延期し、船員は陸に上った。航海士杉も船員たちと酒場“35ノット”に行った。船員が女給のサリーにからんだことから、乱闘になった。杉もパトロールに連行された。--翌日杉は友人の浜崎に会いに出かけた。しかし、浜崎は二週間前に突堤で溺死体になって発見されたのだという。当局は自殺と断定していた。が、浜崎の妹ゆき子は殺されたのだと思うと言った。森本刑事は浜崎が麻薬の売人であったと教えた。杉が留守の間にサリーから電話がかかってきたが、杉がアパートへ行った時には、彼女は殺されていた。杉は浜崎の恋人美也子と浜崎の溺死現場に行った。ロープは刃物で切られたことを知った。杉は他殺だと判断した。その後、浜崎と美也子は“35ノット”の支配人渡辺の配下に襲われた。杉は撃退した。渡辺一味はサリーの友人和子の命を狙っていた。杉は和子をすずらん丸にかくまった。和子はサリーの恋人が浜崎溺死事件の日から行方不明になっていると言った。杉は浜崎が生きていると考えた。浜崎に会わせろと渡辺につめよった。浜崎が姿を現わした。彼は杉に事件から手を引けと迫った。杉がすずらん丸に帰ると森本刑事から封書が届いていた。浜崎が犯している麻薬密売の証拠写真で、浜崎の住所を教えるようにと書いてあった。杉は浜崎を自首させようと思った。一方浜崎は、麻薬をもち出して逃亡の準備をした。感づいた渡辺一味は浜崎を殺そうとした。浜崎がかくれ場のホテルに帰ると杉と美也子が待っていた。二人は自首をすすめた。しかし、浜崎は拳銃を抜いた。と、森本刑事がドアを叩いた。浜崎は逮捕された。だが、エレベーターに殺し屋がいた。殺し屋は森本刑事に射たれたが、そのスキに浜崎は逃げ出した。しかし、浜崎は肩を射たれ、やがて死んだ。翌朝、出航したすずらん丸のデッキで、杉は去り行く横浜の街をいつまでも見つめていた。