「かくして世に脱税のタネは尽きまじ」マルサの女2 シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
かくして世に脱税のタネは尽きまじ
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国税庁査察官が主人公の大ヒット脱税ハードボイルドの第二弾は、宗教法人と政治資金をテーマなのは面白いけど、その分ハードルが上がってスッキリしない終わりでした。お話しそのものはテンポよく、政治家がからんだ地上げと利権と脱税のつながりを実にうまく説明している脚本が巧みです。グロとエロ描写は監督の好みだけど、ストーリーの焦点が宗教法人を隠れみのにする脱税プランナーなんで、ハードボイルドよりもピカレスクロマン的な感じです。後半からマルサチームが大活躍するけど、巨悪は逃げ切ったみたいだし、脱税プランナーの狂気の哄笑が続くエンディングもイマイチ腹落ちしません。パート3につなげるつもりだったかもね。役者では、脱税王の三国連太郎の妖気漂う、だけど生理的にちょっと受け付けないほどの怪演ぶりでした。津川雅彦は、出番は少ないけど泣き落とし尋問術の語り口がうますぎて笑っちゃいました。
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