マルサの女2のレビュー・感想・評価
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やはりいい味がある
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宗教団体からの莫大な資金をバックに、地上げで目茶苦茶してる三国がいた。
マルサの女宮本がソイツらを捜査するため、宗教団体に偽装入信する。
そして夜中に部屋を抜け出して秘密の入り口を発見、後日査察に入る。
確保後、取調室で取り調べていた三国がスナイパーに狙撃される。
間一髪それを救った宮本、そして三国は全てを話し始めた。
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女シリーズはやっぱり面白かった。
しかし伊丹監督の作品は独特の味があっていいよな。
って、おれは志村か(場)。いいよなおじさんか(場)
チャレンジャー
タイムリーに、かつ皆がなんとなく思っていても、なかなか風刺にできないテーマに、真っ向から焦点をあてた作品。
時代だなあ。
そして、伊丹監督だからこそできた作品。
ただ、ただ、圧倒される。
国家公務員が格好良く見えてしまった。
下手なスパイものより、ドキドキハラハラ。
鬼籍に入られた方や、今の映画やドラマであまりお見掛けしない方も(私が見かけていないだけか?)たくさん出ていて懐かしい。
加藤治子さんや三國さん、上田さんにぞくぞくするなど、芸達者がたくさん出ていて、興奮する。
監督も含めて、それぞれの役者や各スタッフが、お互いを活かしながら、ご自分のキャラ・持ち分をのびのびと楽しんで務めていらっしゃるのではないかと思ってしまう、それぞれのはまりの良さ。
(加藤治子さんはTVドラマで、品の良いおっとりして慈愛に満ちたお母さま役のイメージを持っていたから、この毒々しさにあてられてしまった)
(上田さんも、小市民のイメージがあったから…)
(三國さんはこういう役をさせたらもう圧巻。憎々しくって、ふてぶてしくって、恐ろしくって、コメディアンで、これだけエネルギッシュなのに空虚…)
他にも他にも。
皆、役者ですね。
古い映画なので、細かいところでいえば、金庫室へ至る階段等、失笑を誘う設定はある。
けれど、全体的に見れば、
この緊張感とデフォルメ・笑いのバランス。
聖と俗の顔の使い分け。
しかも、舞台(セット)の中で繰り広げられる作りのもの世界のようでいて、すぐ隣で起こっている現実感も失われていない。
バブル。
理不尽な社会の仕組みに虚しさと憤りを感じると同時に、
人は何のためにどう生きるのか、
なんてことを改めて考えてしまった。
(前作未鑑賞)
バブル狂騒の喜劇で且つ悲劇。大好きだ。
再々…見。
その面白さゆえ悪側ばかりを撮りマルサ側が霞むバランスの欠如を買う。
取調室で畳み掛ける終盤、水ごときで痛烈に怒鳴る大地康雄、泣き落しの津川、心理戦の三國と宮本。
1988年、バブル狂騒の喜劇に見えて、誰も幸せにはならない悲劇。
不破万作チビ政の死。
大好きだ。
天の道教団
前回、名前だけ出てきた漆原という名前。地上げ屋と新興宗教が話題になっている時期でもあったし、かなりタイムリーな内容。加藤治子のヌードまで登場する。
前作よりコメディ度、アクション度がかなりアップしている。写真週刊誌カメラマンがヤクザの指を数えて「4千5百万か」というところは大笑い。暗証番号が「マルサコワイヨ」も!ヤクザの嫌がらせ・脅しよりも、三國連太郎のほうが上手い。
洞口依子はじめ、脱いでる女優さんが多い。また、三國連太郎のロリコン風スケベ親父の雰囲気がいい。亮子に東大卒の部下(益岡徹)がつくのですが、このキャラはあまり笑えない。
お金に執着する日本人の醜さを風刺する伊丹十三監督の映画手腕
伊丹十三監督が手堅く各個性派俳優を駆使して、新興宗教と地上げ屋の内情に切り込み興味深く、また大胆に描いた会心の社会派娯楽映画。第一作の面白さには及ばないものの、お金に執着した日本人の醜い姿を客観視する冷静さと、それを皮肉り同情する作家としての立場で、映画としてのひとつの使命を果たしている。映画監督伊丹十三の一連の創作は、これまで何のケチも付けられない。役者では、三國連太郎が役柄になり切っての凄みが本物で、存在感が流石に立派。やくざの上田耕一とチンピラ役の不破万作が、いいキャラクターを出していて、とても好感持てた。
1988年 1月19日 宇都宮東宝
ヒット映画2作目の難しさ
国税庁査察部の面々が、地上げの黒幕となった宗教法人に迫る物語。
邦画私的評価の1位「マルサの女」の続編です。ただし、本作の評価は4にしました。
理由はただ1点。カタルシスを得にくいラストだったこと。これに尽きます。
映画全体としては、前作に引き続き高評価です。地上げの様子、脱税のテクニック等をテンポ良く織り交ぜクライマックスに雪崩込みます。第2弾ということもあり、敵役が無理に巨大化した印象を受けました。宗教法人、暴力団、地上げ屋。
ただ、カタルシスを得られないラストの為、巨大な敵の不愉快さだけが残り、とても後味が悪くなりました。
伊丹監督。少し拘り過ぎましたかね?
日本の闇の自画像
"マルサの女" シリーズ第2作。
レンタルDVDで鑑賞。
宗教法人を隠れ蓑に悪質な地上げと巧妙な脱税を働く鬼沢一家と、その裏で蠢く権力者たちに立ち向かう国税局査察部、通称マルサの活躍を描いた社会派エンターテインメント。
お馴染み「マルサカット」を振り乱しながら、板倉亮子(宮本信子)は今日も行く。あの手この手を使って大型脱税のカラクリに迫っていきました。しかし、地上げ屋と政治家が複雑に入り組んだ巨悪の全貌は、一筋縄では掴むことが出来ず…
様々な妨害と権力に阻まれ、手掛かりを掴んだと思ったら後一歩のところで参考人が消されてしまう…。当の鬼沢(三國連太郎)さえ、ヤバくなったら切り捨てられる蜥蜴の尻尾でしかなかっただなんて…。日本の闇とはあな恐ろしや!
まさかのラストに呆然。フェンス越しに地鎮祭を見ながら歯噛みする板倉の表情がなんとも言えぬ余韻でした。
※修正(2023/03/01)
●バブルの遺産。
伊丹十三とお馴染みの面々。そしてあのテーマ曲。
当時の鉄板映画シリーズ。嫌いじゃない。マルサの女が悪徳宗教法人をあばく。
地上げ屋。バブル。政治家との癒着。威勢のいい宗教法人。なんか懐かしいといったら怒らせそうだが、いい意味で時代を感じる。当時、音楽もそうだが、愛だ恋だのじゃない社会派の作品が出てきて、それが新鮮だったな。
『マルサの女2』
先ず上田耕一見たさがあったのと、2は観た覚えが無かった。冒頭の加藤治子のおっぱいはモノホンなのかどうかだけが気になる。ワンシーンだけだけど片手にバドワイザーで登場した岡本麗、夜を待つ蝶な感じが最高に良かった。
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