「「マルサの女」はラブ・ストーリー」マルサの女 talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
「マルサの女」はラブ・ストーリー
本田俊之・サクソフォン(ある時は鋭く、ある時は甘く)の音楽にワクワクする。話の流れや結末は忘れていても台詞とかなり多くのシーンと演技と小道具(ハンカチやシーツなど)は驚くほどよく覚えていた。三國連太郎(マルサの女 2)の印象が強烈だったせいか主役が山崎努だってことは忘れていた。ゴージャスな岡田茉莉子にはうっとりした。
昭和の中年男の顔と声と姿がとてもよかった:山崎努、津川雅彦、大滝秀治、芦田伸介、大地康雄、小林桂樹、伊東四郎(顔色が変わる箇所いい)。山崎努と津川雅彦の色気はたまらない。
初めて見た時は国税局の働きぶりに、印鑑、通帳、現金の隠しぶりにびっくりして面白くて楽しかった。そして久し振り鑑賞の今回、「マルサの女」は追う側と追われる側の間に信頼と愛が生まれる奇跡を描いたラブ・ストーリーなんだと思った。伊丹十三による脚本と演出の賜物。
「お葬式」がホップ、だとしたら伊丹十三は「マルサの女」でステップ&ジャンプを一気にクリアした。
共感ありがとうございます。
この頃の邦画はおしなべて暗いというか、湿っぽいというか、脂ぎってるというような画ですが、この作品はお話のテンポが良くスタイリッシュだなぁと感じました。
失礼します
「午前十時の映画祭」、両方観たんですね マルサの方は私はリアタイで観賞した記憶が・・・ いやもしかしたらテレビだったのかな? いずれにせよ、伊丹監督の差込む濡れ場にワクワクとでも恥ずかしさ、そしていたたまれなさを覚えたものでした(苦笑
「お葬式」もそうですし、今作も、生々しさとリアリティを表現した監督、及びいい意味でいい加減だった俳優プロダクションや制作陣、配給会社の偶然の賜物だと思っております 現在では如何にしてルックを大事にするかに俳優の価値を置くベースになっているので、例え年齢が経っていても映像で汚れることを良しとしない風潮ですね だからといっては語弊がありますが、30代からの女性の俳優の映画における需要が一気に減ってしまう傾向を感じずにおられません 勿論、本人の意志や、インティマシーコーディネーターの出現も因りますが・・・
『リボルバー・リリー』予告で、綾瀬はるかが太腿から拳銃を出すとき、少しだけパンツが見えます しかし全然エロティシズムは感じない それは肉体として鍛えている彼女の意志がそうみせない主張なのでしょう 但し、だからといって全ての女性の俳優が綾瀬はるかを目指さなくてもと思うのは、穿った見方ですかね?(苦笑
『お葬式』の 高瀬春奈の肢体にこそ、俳優は肉体であると思わざるを得ません
独り語り大変失礼しました