劇場公開日 1987年2月27日

「脱税をテーマにした斬新で奇抜な娯楽映画の、俳優を生かした伊丹監督の優れた演出技量」マルサの女 Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0脱税をテーマにした斬新で奇抜な娯楽映画の、俳優を生かした伊丹監督の優れた演出技量

2020年7月28日
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鑑賞方法:映画館

映画の題材に誰もが発想しないであろう脱税をテーマにして、またもや伊丹十三監督が斬新で奇抜な映画を作ってくれた。この人の才能には底知れぬものを感じる。企画から制作までの取材能力の高さと、それを娯楽作品に仕上げる脚本力と演出技量の素晴らしさ。出演する俳優の全てといっていい程、主演の宮本信子、山崎努、そして津川雅彦から脇役、端役までも的確な演技を導き、その俳優の良さを映像に映し出している。こんな映画監督は、日本にはいない。各俳優の個性と演技が理想的なレベルで合致した心地良さを味わいながら、本編の物語を楽しむことが出来る。
  1987年 2月9日  郡山東宝

Gustav