まっぴら社員遊侠伝

劇場公開日:

解説

「関東女やくざ」の藤本義一がシナリオを執筆し、「昭和元禄ハレンチ節」の長谷部利朗が監督したコメディ。撮影は「黒蜥蜴(1968)」の堂脇博が担当した。

1968年製作/87分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1968年10月5日

ストーリー

杉谷、清川、松根、北野、武田七七子は、下着のトップメーカーである大日本貿易のいずれ劣らぬハレンチ社員だった。岡野社長以下、松田副社長、島田専務らは、五人の悪党社員に手をやいていた。日比野部長は、早速彼らに愛社精神を吹込んだ。その席で、杉谷は鉛筆の使いすぎを、七七子は一日平均一時間二八分三〇秒も化粧室に入っていることを、清川は社内用箋の使いすぎを、松根は社内電話を私用で使いすぎることを、また北野は競馬にうつつをぬかしていることを指摘された。あげくに五人は、新設された愛社課へ送られてしまった。七七子はこのことが頭にきて会社を辞めてしまった。ある日、杉谷は社長の運転手をしている乗松と飲み屋でめぐりあい、重役陣のすべてが二号を競っていることを知った。杉谷はそこで一計を案じ、二号リストの作製にかかった。やがて彼のアパートで作戦会議が開かれ、その事実をたてに重役たちをとっちめることになった。そして本妻側の綾子や茂子らには情報を提供して謝礼を請求すること、二号側には多額の手切金をとってやること、重役側には二号の存在を本妻側にばらさないことを決議し、活動を開始した。まず杉谷は芸者鶴千代を、清川は女子大生艶子を、松根はバーのマダム悦子を、北野は風俗嬢則江を分担してその任にあたり、清川が総指揮をとることになった。数日後、会社の秋季旅行が行なわれた。愛社課員のはからいで本妻側と二号側は互に知らず陽気にはしゃぎ回った。重役陣はこのありさまにうるたえるばかりで愛社課員ににがい酒を飲まされた。翌日、愛社課員たちは最後の追込み作戦に入った。ゴルフに興じている重役陣の頭上にヘリコプターを旋回させた四人は、二号たちを連れて奇襲攻撃にでた。岡野たちは大あわて、多額の金でモミ消すのだった。数日後、杉江らは獲得した金で馬を買った。この馬が大レースに勝って、彼らは退職金の五十倍もの大金をものにしたのだった。

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