劇場公開日 1973年4月7日

股旅のレビュー・感想・評価

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3.5とある無宿渡世の若者たち

2025年5月6日
Androidアプリから投稿

武士でも戦士でも英雄でも無く、そこら辺を彷徨っていたであろうチンピラの若い衆3人の、伝聞にすらならない生き様を泥と共に描いた作品。

面構えも佇まいも喋り口調も70年代的だが、それが長野の風景と相まって市川崑流〈時代劇〉の魅力を醸し出している。

それは観る人を選ぶので、傑作か駄作か一概にジャッジできない。
ただ、この手触りが好ましい者には何とも魅力的である。

時間に値する学びも感動もここには存在しないが、我々の如き小市民もまた誰かに何かを与えられるような物語を生きている訳では無い。それでも「ただ、死にたくないから生きる」者たちにスポットを当てられるのも映画なのだと思う。

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K・M

2.0無味乾燥で呆気ない理由

2020年3月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

市川崑による日本のニューシネマ
現代ならV6 とかのジャニーズの俳優が演じていたろう
物語や設定は限りなく時代考証を優先して、ナレーションがドキュメンタリーのように解説する
しかし主人公達若者は現代の顔付きで体型もそれだ
髪型も髷を結ってはいるが現代風だ
お汲の井上れい子も現代的だ

江戸時代の社会の閉塞感は現代の社会の閉塞感と違うようで同じだ
そんななかで若者たちは同じ様に生きている

飯盛り女に売られるお汲も、現代の風俗に沈められる女と男の物語と変わりはしない

市川崑監督は本作の前年1972年にテレビ時代劇の画期的な作風で一世風靡した木枯らし紋次郎を初回から3話監督している
その作品でやりたかったこと、やり残したことを、本作で決着させたかったのかもしれない
その作風の延長のようにも感じる

しかし、それで何を訴えようとしたのか?
渡世の義理で殺し合う
当時世間を震撼させた過激派の内ゲバ事件になぞられたのかもしれないぐらいしか読み取れない
だから無味乾燥で呆気ないのだろう
それが狙いなのかもしれない

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あき240

2.5時代考証しっかりしてる

2019年11月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

市川崑監督ATG作品。
冒頭の前口上とドキュメンタリー番組のようなナレーションで大丈夫かな?と思ったがまともな展開が始まって一安心。

崑監督によるオフビート時代劇といったテイスト。主人公は小倉一郎でショーケンはその仲間。ヒョロヒョロした身体で格好良さは全くなく、ジタバタするのが人間だ、と言わんばかり。全編そんな感じでこの時代に生きる意味を問うてくる。

そしてラストに突然来るやるせなさ。なんとも70年代を色濃く感じる映画でした。

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散歩男

1.0「若者の青春の虚しさ」

2019年9月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

以前から傑作と聞いていたので観てみたが、ロードムービーは好きだがいわゆる「無頼若者賛歌(たとえ虚しい結末であってもそれは賛歌だ)」系はダメなので、それを知っていたら見なかった。文化人類学だかなんだかしらないがこんな斬りあいを観ても時間のムダだと思った。

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金北山を仰ぎ観て育って

4.5一番好きな時代劇

2018年7月12日
iPhoneアプリから投稿

☆良かったところ☆
文化人類学的アプローチの効果で若者の青春の虚しさが立った。

★悪かったところ★
特になし

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エイブル
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