「高品格さんは玄人博奕打ちの怪しさに満ちている」麻雀放浪記 ねこたまさんの映画レビュー(感想・評価)
高品格さんは玄人博奕打ちの怪しさに満ちている
クリックして本文を読む
映画全体としては、何か感銘を受ける訳ではないけれど、主な役と出演者が怪しく魅力的。
バーのマダムの加賀まりこさん、ドサけんの鹿賀丈史さん、ゼゲンの達の加藤健一さん、まゆみの大竹しのぶさん。
特に出目徳役の高品格さんは、世間の底辺で蠢く玄人博奕打ちの怪しさに満ちています。
死に様は、哀れで滑稽でありながらも、満ち足りてもいるようで、中々良いエンディングの立役者でした。戦前のプロボクサーで、東洋フライ級チャンピオンも経験した異色の俳優さん。
上州虎の名古屋章さんも良かった。
この人達の演技のぶつかり合いだけでも、十二分に楽しめました。
真田広之さんの演技は下手に見えるけれど、これは主人公を狂言廻しとして明確に位置付けるための演出なのかな、と感じます。
しかし、麻雀のインチキの1つ「通し」や「符丁」での各出演者の露骨な目付きは安直で興醒め。こういう細かいけれど重要なところに演出のセンスは出ると思う。
コメントする