「【”私達は日本のサラリーマンだ!”今作は、アジアの”発展落下国”に赴任、出張したサラリーマン達がクーデター勃発により大変な目に遭う中、結束していく様を描いたシニカル哀切ムネアツコメディである。】」僕らはみんな生きている NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”私達は日本のサラリーマンだ!”今作は、アジアの”発展落下国”に赴任、出張したサラリーマン達がクーデター勃発により大変な目に遭う中、結束していく様を描いたシニカル哀切ムネアツコメディである。】
ー 海外に長期赴任する人には、我社は夫婦、家族同伴を勧めている。理由は今作で描かれる通りである。-
■三星建設会社の若手社員・高橋(真田広之)は、恋人(ナント!早見優)を日本に残して東南アジアの”発展落下国”タルキスタン(ホントハ、ウズベキスタン、トルクメニスタン、カザフスタン、他忘れたけれどタン系の国の総称)へたった一人で出張することになる。
橋の建設プロジェクトのプレゼンをし、現地支社に単身赴任している中井(山崎努)が賄賂をバラまきつつ、高橋はライバル会社IBCの富田(岸部一徳)部下のマスモト(嶋田久作)らと競いあっていたが、アッサリと負ける。
意気消沈していた中井には赴任延期の通知が来て更にガックリしている中、突如反政府軍のクーデターが勃発する。高橋、中井、富田、マスモトら日本人はジャングルの中を逃げることになるが、途中で腹を下した中井が反政府軍に捕まってしまう。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・入社したころ、何故か中国やインドの労務問題解決のために頻繁に長期出張していたので、中井や富田の気持ちが良く分かりつつ、序盤はクスクスしながら観賞。
それにしても、今作公開時の頃の日本ってバブル期末期だよなあ。それで会社は渋ちんなのかなあ。単身赴任者の赴任期間延期は今では御法度だぞ!
・樹激戦の中”私達は日本のサラリーマンだ!”と叫びながらジャングルに逃げ込んでから、ライバルであった高橋、中井VS富田、マスモトの構造が徐々に助け合いになりつつも、一人で草加煎餅を食べる富田の姿や、大蛇が出た時に高橋だけおいて、3人が逃げる姿はサバイバルあるあるである。クスクス。人間の本性だよね。
・中井やエビの仕事をしていた井関(ベンガル)の姿は、チョイ悲哀を感じるなあ。家庭が崩壊する可能性が高いんだよなあ、長期単身赴任は・・。
■クーデターは沈静化するが、中井は解放されない。
当てにならない、日本大使館の対応に業を煮やした高橋。
すると、高橋の呼びかけで富田、マスモトも、彼の救出にジープで向かうのである。
そして、反乱軍の残党がいる村に”手のひらを太陽に”を歌いながら乗り込み、更にはナント、反乱軍に政府軍の無線を傍受するデジタル無線を売りつける姿には、笑いつつもチョイ沁みる。この頃って”24H働けますか!”っていうCMが受けてた頃かなあ。
いやあ、ジャパニーズサラリーマンは凄いなあ。
そして、高橋は反乱軍指揮官との”死のコイントス”も制し、中井を助け出すのである。
<今作は、、アジアの”発展落下国”に赴任、出張したサラリーマン達がクーデター勃発により大変な目に遭う中、結束していく様を描いたシニカル哀切ムネアツコメディである。>
