棒の哀しみ（1994）のレビュー・感想・評価

うんざりしている。

体張って仕事を完璧にこなすが世渡り下手。地味なスーツに地味なネクタイ。とてもヤクザには見えない。からんできた街のクソガキぶちのめして札束ごと巻き上げる。女を薬でつないでソープへ沈める。社長や店主へちょこちょこと悪戯を仕掛ける。いつもブツブツ独り言ばかりつぶやいている。ドスで刺された腹の傷は自分で縫う。で、のし上がる。

奥田瑛二の傑作。奇跡的な出会い。