蛇神魔殿

劇場公開日:

解説

高木彬光の『蛇神様』を「次郎長血笑記 秋葉の対決 殴り込み道中」のコンビ村松道平が脚色し、工藤栄一が監督した、怪奇ミステリー。撮影・鈴木重平。

1960年製作/71分/日本
劇場公開日:1960年4月12日

ストーリー

江戸一番の海産物問屋肥前屋一族が能面の女にひきいられる黒覆面の一団に殺された。死体の検屍にあたった蘭学の第一人者桐島左膳も、何者かに殺された。父左膳の仇を討つべく、桐島家の風流若様・伊織はスリの十六夜お蓮をつれて捜査にのりだした。一味はさらに勘定奉行五十嵐備後をおそい、一人娘真琴をさらった。噂によると、昔、備後や、海産物問屋数軒が、奈良屋という店をとりつぶしにした。そのたたりで奈良屋ののりうつった蛇神様が復讐をしているのだという。もと奈良屋が住んでいた化物屋敷を、伊織とお蓮はさぐりに出かけた。そして屋敷の中から、奈良屋一族ただ一人の生き残り、お竜を発見した。さらに、能面の女や、毒薬を用いて黒覆面の一団を使う不逞の蘭学者玄斎を見つけた。真琴も助け出された。お鷹狩りの将軍吉宗一行が五十嵐備後邸にやってきた日、将軍は真琴のささげるお茶をのもうとした。その時、伊織の知らせをうけた越前守が湯のみの中に毒薬が入っているのを注意した。蛇神様を名のって世を騒がすのは、吉宗に子がないのをいいことに、お家のっとりを計る将軍家御連枝松平誠十郎の仕わざであるのが判明した。伊織は越前守の助けを得て一味をのこらずたいらげた。

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