ベトナムのダーちゃん

劇場公開日:

解説

ベトナム戦争で家族を失ったひとりの少女と日本人ジャーナリストの再会を通して、戦争の悲劇を描くドラマ。早乙女勝元の原作をもとに、当時のニュースフィルムを交えつつ、「オーロラの下で」の後藤俊夫が監督。脚本は後藤と「戦争と青春」の橘祐典、撮影は新人の本吉修が担当。唯一の日本人として古谷一行が主演する他、人気女優ミン・ハンをはじめベトナム人俳優が出演。スーパー16ミリ。

1994年製作/95分/日本
配給:東映アストロフィルム
劇場公開日:1994年1月29日

ストーリー

1992年夏、ジャーナリスト作家・早瀬勝平はベトナムの地に、自分の著作のモデルであるダーちゃんに会うため2度目の足を踏み入れた。ダーちゃんに初めて会ったのは71年、ブダペストのホテルのレストランで、たまたま席を隣り合わせた時。4人連れのベトナム人グループの中にいた13才の少女・ダーちゃんは、ベトナムで行われている戦争犯罪の実態をヨーロッパの国々に訴え歩いている途中であり、母親をはじめ村中の人々がアメリカ兵に殺された戦争のつらい体験を早瀬に話してくれた。日本に帰ってから彼はダーちゃんの体験談を1冊の本にまとめ、それは海外にも翻訳され評判となった。4年後の75年、早瀬はダーちゃんに再会するため北ベトナムに赴く。戦争の傷跡があちこちに残る中、2人は再会し、ダーちゃんは戦争中南北に離れ離れになった妹とまだ再会できないが、それでも先生になって故郷で平和の大切さを訴えたいと目を輝かせる。それから17年、ようやく早瀬は病院で医者の助手として働いているダーちゃんに再会した。今や彼女は戦争中ダーちゃん姉妹を助けてくれたスンと結婚し、彼女の代わりに学校の先生となった妹とも再会を果たしていた。「これからの私たちを、これからのベトナムを見て下さい」とダーちゃんは、力強い笑顔で早瀬に答えた。

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スタッフ・キャスト

監督
脚本
後藤俊夫
橘祐典
原作
早乙女勝元
企画
長英太郎
早乙女勝元
プロデューサー
鈴木利一
グェン・クィ・クィ
大澤豊
撮影
本吉修
美術
ファム・クァン・ビン
春木章
音楽
小六禮次郎
音楽プロデューサー
北神行雄
録音
本田孜
グン・フィ・カン
照明
ホアン・ヴァン・ルオク
編集
鍋島惇
助監督
根本保夫
ホー・ティー・フォー
スクリプター
大草郁夫
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