「痴呆症」ふるさと(1983) odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
痴呆症
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岐阜県の徳山村がダムに沈んだのは映画から25年後の2008年だった。湖底に沈む故郷を追われる村の人々の群像劇かと思ったが過疎の村での痴呆の始まった老人と息子たち家族の心が荒みゆくさまを淡々と描く真面目だけれど切ない映画だった。なんといっても加藤嘉さんの演技が真に迫ってドキュメンタリーの様だった。別にダムや田舎の設定でなくとも痴呆症の親を抱えた人たちは現実と愛情の狭間で葛藤の日々であろう。運命はわからない、歳をとり映画の傍観者でいられない現実がおとずれたらと考えると息が詰まる。
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