ブラック・コメディ ああ!馬鹿
劇場公開日:1969年6月14日
解説
リチャード・スティガーの原作を「日本一の裏切り男」の須川栄三が、脚色、監督した異色喜劇。撮影は「フレッシュマン若大将」の相沢譲。
1969年製作/92分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1969年6月14日
ストーリー
棟東ペイント総務係長の赤沢は、タイピストのテル子に結婚を申し込んで断られてしまった。実はテル子は常務・結城の二号なのだ。それを知らず課長昇進のコネのために結城のアパートを訪れた赤沢は、異様な雰囲気から二人の関係を感じて、その夜ヤケ酒を飲みベロン、ベロン。一方会社をやめマンションに囲われたテル子は、結城の目を盗んで大学生とデートしていたが、それが露見して、しかられた腹いせに狂言自殺。びっくりした結城は、ひょっこり姿を見せた赤沢にこれ幸いとぐったりしたテル子をあずけた。すべて出世のためと引受けた赤沢はテル子を医者のところへ連れて行く途中で、乗ったタクシーが衝突、テル子は完全に息をしなくなってしまった。それから赤沢はテル子をおぶって、あちこちさまよい歩いた末、廃ビルにたどりつき、落ちていた袋にテル子をブチ込んで逃げ帰った。翌日気になって仕方のない赤沢はまた現場へ戻り袋をかついで埋立地に行き、うずめてしまい、やれやれ、これで課長昇進も疑いなしとひと安心。ところが、人事発表の日、結城に裏切られた赤沢は警官や作業員の見守る中で袋を堀出してみると、中は自動車のチューブばかり。数日後、テル子が助かったとも知らず、気が狂った赤沢は“穴掘り魔”と呼ばれながら公園で黙々と穴を掘っていた。