「映画はなにやってるのか分かんない。原作は傑作」不夜城 KIDOLOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)
映画はなにやってるのか分かんない。原作は傑作
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原作は、とある在日中国人二世が在日ヤクザの世界で生き延びる過酷さが描かれていた。新宿は中国ヤクザと韓国ヤクザが縄張り争いをしつつも微妙に釣り合っている。双方とも一枚板ではなく、分裂の危うさを抱えつつ・・。その中に、どこのグループにも入れない半端な中国人ヤクザがいた・・彼は日本人と中国人の混血で・・前半のコネを使ってなんとか生き延びようと知り合いから、知り合いの知り合いにまでかすかな望みを持って頼みまくるさまが惨めで必死で。それが良く伝わってきた。だからこそクライマックスがあんなにも盛り上がった。そして女のほうも在日中国人でヤクザの世界から逃れられない境遇にあり・・
・・かつて在日中国人、在日韓国人というだけで、まともな会社には就職できない時代があった。彼らはコネを頼って就職するしかない。その仕事は常に裏社会の仕事だった。子供の頃からそういう世界にどっぷりつかっていて、その世界から逃れられないのだ・・
・・その非情さ、恐ろしさ、悲しみが伝わってくる・・最後の二人のサバイバルだった・・原作は傑作だった。
・・それなのに・・これは・・何?・・
しかし、もしこれが完璧な脚本だったとしても椎名桔平の演技があれじゃ・・ねぇ・・90年代の日本映画、既に終わってるわ
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