不毛地帯のレビュー・感想・評価
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●こうして高度成長期が。
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防衛庁の戦闘機選定にあたって、政治が露骨に介入する。
元大本営参謀の壱岐は、抜群の政治力でこれをモノにしようとする。
自衛隊と商社と、それぞれの立場から情報戦を繰り広げる。
やがて警察の手も回るまでに。
友情と会社の事情とで、新たな経済戦争の現実が立ちはだかる。
しかし、みな若い。
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もうこれ以上、入ってきませんよ
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映画「不毛地帯」(山本薩夫監督)から。
一番最初に目に入ってきた文字が「昭和33年冬」。
私の生まれた年であり、伊豆は狩野川台風で大被害を受けていた年、
そんなリアル感で観ていたが、敗戦から13年後は、
もうこんなに復興していたのか、とやや驚きの感想を持った。
また3時間に及ぶ上映時間にしては、やや中途半端な終わり方だな、と
原作を調べたら、映画は前半部分を纏めたに過ぎないらしい。
物語は「二次防の主力戦闘機買い付けに暗躍する商社と
それらと癒着する政財界の黒い断面を描く」展開に、
ほとんど実名に近い「ラッキード社」「実弾」(チョコレート)など、
当時の世相を色濃く反映しているな、と苦笑いをした。
あまり目立たないシーンであったが、ソ連(?)の飛行機が、
北海道の北側から、領空侵犯して、警告音が鳴り響いたとき、
「もうこれ以上、入ってきませんよ」と冷静に判断した会話があった。
本当に戦いを挑むのではなく、わざわざ領空侵犯をして、
日本の自衛隊が、どこから、どのくらいの時間で対応するか、
言い換えれば「日本の防衛力を試すため」の試みと知って、
なるほど・・と頷いた。
最近では空だけでなく、海でも同じようなことが起きている。
近隣国によりしつこく繰り返される領空、領海侵犯には、
いち早く対応し、日本の防衛力を示しておく必要があるな、と感じた。
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