復活の日のレビュー・感想・評価
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7割方英語で会話がなされる。英語になった途端に日本人俳優の存在感が...
7割方英語で会話がなされる。英語になった途端に日本人俳優の存在感が無くなる。草刈正雄や夏八木勲。渡瀬恒彦が一番良かった。意味不明なシーンが多い。はあって。なんでボートに乗ってるんやとか、マチュピチュのシーンいらんやろとか、歩いて南極へ行ったんかとか、話が荒唐無稽。
何が「復活」した日なのか
まず一番最初に思ったのが、作品の内容と関係なくて申し訳ないが、昔の日本映画はお金がかかってるなということ。20億だか30億だからしい。
今の貨幣価値でもその金額はほぼ無理なことを考えると何だか他所の国のことみたいだ。
次に思ったのが、シリアスな演技の草苅正雄さんを初めて観たかもしれないこと。
ただのイケメンじゃなくて結構いい演技してた。
作品の方は、ストーリー的な二部構成と内容的な二部構成が相互に干渉しながらラストで一つにまとまる上手い作り。
まずはストーリー前半のウイルス蔓延による第一の破滅。
色々とツッコミどころはあるし次々に人が死んでいく以外、特に何も起こらないけれど、このパートが一番楽しめた。
予告編やあらすじにある南極以外は死滅の状態になるまで前半半分くらい使うんだから面白くなけりゃやらないよね。これが深作監督の手腕なんだろうか。
次にストーリー後半の核ミサイルに対処するパート。ここからは違う映画というくらい内容が変わる。
ウイルスに次ぐ第二の脅威とでも言ったらいいだろうか。
人の愚かさの代償を払わされるように、一幕目で医師たちがみせたような努力をするが、結局は間に合わずに二度目の破滅を迎える。
人の愚かさから始まった愚かさの連鎖は止められないのか?希望はないのか?
ここでエンディングに繋がるが、中身について書いてからにしよう。
内容の一つ目は愛と絶望について。
家族や愛する人を失い絶望する人々。辰野やノルウェー隊の人たちは生き残っていることに苦しみを覚え自滅していく。
そんな中、吉住もまた悩んでいた。マリトと心を通わせつつあったが、人類存続のため諦めねばならず、再び絶望することになる。
行き場を失った愛、その喪失感が吉住を決死の任務に半ば志願のように着かせる。
任務の最中、愛する者を失い絶望する者が自分だけではないと知ること、更なる死を目撃すること、人類の愚かさに激しい怒りを覚えること、そして任務に失敗すること。これらがもっと深い絶望を吉住に与えた。
もう自分1人しか生き残っていないかもしれないほどの絶望に直面した時、死を求めたこれまでとは逆にほんの僅かな希望にすがる。
吉住の場合はマリト。もしかしたら生きているかもしれないという一縷にも満たないほどの希望に生きる意味を見出だす。
内容のもう一つは復活について。
地震を予想する吉住は預言者だ。彼は人間の業を一身に浴び、苦しみを背負いながら歩き続ける。
4年もの歳月をかけて歩く行為は人間の罪を洗い流す禊ではないだろうか。
そしてエンディング。ボロボロの姿になった吉住を歓喜を持って走りよる生存者たち。
彼の帰還はワクチンに効果がありウイルスの脅威が去ったという福音をもたらすと同時に、愛という名の希望が残されている事を示し、吉住の禊の終わりも意味する。
それは世界が終焉を迎えたときに復活するという神の子の姿。
愛と希望と神が復活した日。
今の時代だからこそ、見る価値があるのかなと思う映画
職場関係の方から、「この映画は、今見るべき映画で面白いから観てみて」とDVDを渡されたので鑑賞しましたが、1980年代の作品なんだけど、まるで今の時代を反映しているような中身で驚きました。
物語のあらすじとしては、東ドイツの研究所から人工的に作り出した猛毒ウイルスがスパイによって盗まれたのだが、そのスパイが乗っていた飛行機がアルプス山中で事故に遭い、そのウイスルが世界中へ蔓延し南極に滞在していた人類以外は全て滅亡してしまうといった感じで物語が進展していく。
最初は風邪のような症状が現れ、薬も効かないまま病状は悪化し亡くなるなど、世界中がパニック状態になっているし、感染しないためにと亡くなった人を一か所に集めて焼却するシーンなどもあり、リアルで逆に怖さを感じました。
また南極に残された人たちも、男女比が100:1となっていて、女性が貴重な資源として扱われるなど想像を絶するものがあり、ウイルスの怖さを感じさせる内容でもあった。
勧められなかったら、観ることもなかったと思うので「復活の日」を鑑賞できて良かった。
しかし80年代の日本映画で、こんなにもスケールの大きい作品があったとは知りませんでした。
カドカワが終わる日
小松左京の同盟原作の映画化。
主演は当時随一のイケメン俳優、東洋のアラン・ドロンと呼ばれた草刈正雄。
【ストーリー】
アメリカの研究所から盗まれた致死性ウィルスが、地球全土を覆った。
たった半年で人類はほぼ滅亡、地上のあらゆる哺乳類も同様の被害を受け、存続は絶望的となった。
ウィルスは極低音では休眠状態になるため、どうにか南極基地に逃げ込んだ約100名の科学者だが、補給のない状況ではジリ貧は明白。
さらにアメリカの基地から東側諸国に大陸間弾道弾を発射するとの情報をえる。
そうなればソ連は南極を含めた地球上の全大陸にを報復攻撃するだろう。
主人公の吉住はアメリカのミサイル発射を止めるべく、ウィルスの猖獗する北米に上陸、人類を救うためにその身を犠牲にして地下の基地に潜入を試みる。
総制作費は当時破格の27億円以上。
監督の深作欣二は世界中でロケを敢行し、ついには南極での撮影まで行ったという映像は大きなスケールを感じさせ、特にパニックシーンはかなりの迫力。
それでも集客は伸びず大赤字、やがてカドカワ分裂、角川春樹独立の原因になったとも言われています。
原作者小松左京が、映像化された中では当作を一番気に入っていると発言したことが、数少ない救いでしょうか。
深作監督は、コロナ禍の時代を予知していたのか。 新型ウィルスによる恐怖と希望
新型ウィルスによって人類は全滅しました。南極にいる人達を除いて。その中で日本人(草刈正雄)と外国人の衝突→生きる希望を見つけようとしました。
そして、数年時を経て陸地に上がったときは核弾頭で世界は二度も死んだが日本人だけがただ生き続けることに奇跡が起きたんだと思いました。
そして、この映画を製作した深作監督は後にコロナ禍が「いつか来ると思うだろう」と予知してたと思います。
壮大
小松左京さんの凄いところは単なるディザスターSFでなく、もし最悪の事態になったら人はどうするかという読みの深さだろう、大作「日本沈没」にも伺えるがシンクタンク並みの調査、洞察力に裏打ちされているかのようなリアリティ、歴史、文化的風土に色付けされた死生観など実に繊細で奥深い。
小松さんのもしもシリーズは超弩級、パンデミックと核兵器の暴走で世界は二度滅びると言うとんでもないステージに足を踏み入れてしまった。テーマからしても米ソ冷戦の最中、警告を込めたメッセージを日本が発した意義は大きいと思う。
映画化で驚くのはキャスティングの豪華さだろう、パニック映画で一番頼りになる人といえばジョージ・ケネディさん、まさか東宝映画に出演が叶うなんて夢のようです。もちろん名優グレンフォードさんやジュリエット俳優オリビア・ハッセー、日本の多岐川さんも美しさでは引けをとりません、世界が舞台なのでバタ臭い草刈さんは打って付けでしょう、前にも後にもこんなに骨太で贅沢が通る映画は観たことがありません。まとめあげた深作さんの手腕にも脱帽ですが撮影が木村大作さん音楽が羽田健太郎さんと本物を揃えているのですからクオリティでは世界品質です。
当時、映画館で観た時は怖さだけでしたが長じて観なおすと奥深さが胸に刺さります、昨今のアニメやタレント頼りの邦画界に本作を超えるスケールの映画が出てくるのでしょうか、邦画復活の日が来るよう願ってやみません。
コロナ後の復活の日を目指して、ライフ・イズ・ワンダフル
言わずと知れた日本SF小説の大家、小松左京初の本格長編SF小説。映画化した1980年の作品。
コロナを予見したと小説/映画共に今また再評価されている衝撃作。
それにしても、小松左京はよくこれを半世紀も前に書いたと驚かずにはいられない。だって、今私たちが体験しているそのものではないか。
恐ろしいウィルスの世界的パンデミック、増え続ける感染者、死者、医療崩壊、急がれるワクチン開発、各国の後手後手対応…。
違うとすれば、劇中のウィルスは兵器開発され、コロナはおそらく自然に発生したようだが…。
きっと小松左京は日本が沈没するより、ウィルス脅威の方こそもっと身近に人類を死滅に導く…と断言していたのだろう。
「嘘付け!映画を見たからだろ!」と言われそうだが、自分も人類が死滅するなら、ウィルスか核ミサイルなんじゃないかと思っている。(ちなみに他に、天変地異級の自然大災害か小惑星衝突かAI反乱。やれやれ、映画の見過ぎ…(^^;)
ちとネタバレだが、劇中ではその両方。
当時はまだ冷戦中で核戦争の恐怖はあった。キューバ危機もあった。
人類の歴史を遡ると幾度もウィルスに脅かされた事は幾度もあったが、あくまで過去。それが未来に、今現実に起こっている。
映画の題材のインパクトとしては『日本沈没』だろうが、『復活の日』の方こそ“今ここで起きている現実”なのだ。
…と、偉そうに語っているが、お叱りを覚悟の上で、原作小説は未読、映画もこれが初見。でもお陰でこのコロナで、何だか新鮮に見る事が出来た。
監督は深作欣二。深作にとってはキャリアに於いて『宇宙からのメッセージ』同様、“異色作”であろう。
映画の噂は昔から聞いていた。それこそ、日本映画最大級スケールの超大作。
構想5年、製作3年、製作費22億円。
海外のビッグスターを招き、外国映画かと思うくらい台詞もほとんど英語。
アメリカロケ、南極ロケ、さらにはマチュピチュロケまで敢行。
今の日本映画界にこれほどの事が出来ようか!?
80年代と言えば日本映画界は下火に。それでもこれほどの超大作を作った角川映画の凄さがスゲェ…!
話は3つに分けられる。
超絶イケメンの若き草刈正雄演じる主人公が死滅した東京に愕然とするシーンを導入部とし、時を遡り、世界が死滅していく様が描かれる。
ウィルス兵器として開発されたMM-88。それを巡る米ソのスパイ戦が原因で世界中に蔓延。人類全てが死滅したと思われたが、ウィルスは寒さに弱く、南極の各国基地の863人だけ生き残った。その人間模様。
アメリカ東部で大地震発生の兆候。その影響で、核ミサイルが誤発射されてしまう。ウィルスと地震、核ミサイルのトリプル危機の中、発射を食い止めようとアメリカに向かうが…。
たっぷりお金を掛けただけあって、見応えはなかなかのもの。
特に、政府のポリティカル描写、医療崩壊のパニック描写、絶望的なスリリング描写は引き込まれる。
ジャンル的にはSF映画なので、特撮シーンも勿論。本物の記録映像や特撮シーンを巧みに編集・交錯し、リアルさを作り上げている。
ドラマ的にも考えさせられる。
ウィルスもただの“殺人ウィルス”という設定ではなく、小松左京がその筋の専門家並みに研究した“あっても非現実ではない”ウィルス。
その恐ろしさもさることながら、生き残った人々の描写。863人の内、男855人、女8人。当然そうなると…。人間の種を存続させる為に、女性の意思を軽視するような決断も迫られる。今なら猛批判の声も上がるだろう。しかし、本当にそんな状況に置かれたら…。
コロナでも外界に出ない、外界から入れさせない。ウィルスに感染したソ連の潜水艦と感染していないイギリスの潜水艦。辛い断腸の思いの決断…。
各国の描写も印象的。冷戦下だからか、ソ連は威圧的。イギリスは紳士的。日本は一歩引いた立ち場。アメリカはリーダー国。今にも通じるが、でも今だったらどうだろう…? アメリカとか、あの国とか、あの国とか…。
コロナで再評価されているが、映画は昔から賛否両論も多い。
ヒットはしたものの、大予算の割りに期待外れ。それ故角川映画は、超大作からアイドル映画へ路線変更したという逸話も…。
作品的にもスリリングなシーンは見応えあるが、泣きや感動煽るシーンになると急に浪花節。
『仁義なき戦い』のような迫真のドキュメンタリータッチは何処へやら。あれ、深作欣二ってこんな演出だったっけ…?
国内外の豪華なキャストが熱演見せているものの、時折昭和の古臭い演出や演技も目立つ。
序盤のウィルスの受け渡しシーンで、防護服も手袋もナシ。ミサイル発射を食い止める為アメリカに上陸した時も、ワクチンだけ打って防護服や手袋はやはりナシ。オイオイ…。
ネタバレだが、世界が二度死んだ後、草刈演じる主人公は南極を目指す。まだ仲間が辛うじて生き延びているだろう南極へ。待っている人が居る南極へ。
絶望的な状況でも生き延びようと放蕩する人間を表した壮大なクライマックスだが、徒歩で、途中マチュピチュへ壮大な寄り道もして。
色んな視点で、見るべきものも多い。
ライフ・イズ・ワンダフル。人生はいいもんだ。
劇中の最後の台詞。
絵空事ではなかったウィルスの脅威。
それはまだまだ途中。
コロナ後の復活の日に、私たちはまたその言葉を言いたい。
小松左京は預言していた
ストーリー自体は人間が生み出した細菌兵器ウイルスによって、ほぼ全ての人類が滅亡し、その後も米ソ冷戦による核ミサイルが作動してしまうことによって、生き残った人も死んでしまうという、大国の競争に警鐘を鳴らす内容。しかし、ウイルスの広まる様、病院の医療崩壊、人々の暴動は現在のコロナの状況を予言しているよう。特にイタリア風邪大流行って、何で知っていたのというくらい。マスクをしていないのが不思議で当時はあまり一般的に流通していなかったのか。ウイルスは寒さに弱く南極にいる人が国籍越えて、自治政府を作り、最終的には助かるというのも面白い。男800人強に対して女8人で子孫を残すためにも、相手を選べず、複数人相手するというのも今なら問題視されそうだけど、実際問題どうなんだろう。ミイラの人間や爆破シーンは今の技術に見劣りするが、潜水艦が出てきたり、ロケ地も様々で圧倒的スケールの映像。しかし、一番の圧倒的スケールは小松左京の世界観。
人類滅亡の危機を描きながら、タイトルは「復活」なのです。暗闇の中「ひとすじの光」のお話。
ウイルスで世界が死滅しかけるお話です。 小松左京原作。
今だからこそみるべき作品なのか、それとも見ない方がいいのか。
などといいながら
実は公開当時、劇場で観た作品です。
なもので、ストーリーの骨格は分かってます。
その上で
どんな作品だったか確かめたくなってネット鑑賞。
改めて思ったこと
描かれる世界が壮大 かつ グローバル ですねぇ
当時のカドカワはこういう作品を作っていたんだ と しみじみ
ウイルス感染が拡大していく過程
派手な演出があるワケでもないのに描写がすごくリアルで。
怖いものを感じました。 うへぇ …としか。。
映画のラスト
生き残った人々のところへヨシズミ隊員が辿り着く場面でエンディング。
一人の人間が増えただけ そのハズなのに
明日への希望に繋がる帰還なんだ と
今回の私はそんな風に思えました。
40年前の自分は、この作品を見て何を思ったかなぁ…。 記憶にないデス
※ヨシズミ隊員が仲間の元へとひたすら歩くシーンだけは
とにかく鮮明に覚えてました。
青年・草刈正男。 今見ても、すごくかっこイイです。
◇
以下、少々時事ネタ
非常事態宣言が39の県で解除されました。
私の住む街でも映画館が再開しつつあります。
新作公開はありません。
ですが、今はそれでいいです。
東京圏も大阪圏も北海道も。
全国の映画館が再開して
新作が見られることをみんなで喜べたら
その方がいいなと。
「復活の日」はきっと、もうすぐそこです。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
世界は 二度死んだ…
コロナ禍でウイルスパンデミックが内容的に注目されてましたが、それはこの作品の切掛に過ぎず、本質は人類や文明の愚かさ、種の存続を描いた重い映画でした。
正直こんなスケールの大きな日本映画があったとは、驚きです。
男女比 855:8
種の存続を背負うのが、たった8人…
その為に各々の感情を押し殺し、計画管理された生殖行為を。
耐えられん…
それでも復活の日に向かって歩んでいたのに、
「世界は 二度死んだ」
…重い。
ウイルスと細菌が混同してたり、核爆発後の出来過ぎなエピソードだったり色々気になるところはありましたが、非常に見応えありました!
小松左京も深作欣二も角川春樹も凄い!
そして、西洋人に(おっさんばかりではありましたが…)囲まれても、若かりし頃の草刈正雄の際立つ容姿と溢れんばかりの存在感!
イケメン、なんて表現じゃ安っぽい程に色気のある格好良さでしたね!
壮大なスケールで描くパンデミックSF
パンデミックSFと書いてはみたものの、公開1980年の作品で特殊効果的な映像のチープさはどうすることも出来ない。2020年において、この時代のCG作品を見慣れてしまっていると陳腐に映ってしまう場面も少なからずある。
ただ、この作品にはそれを上回るスケールの大きさがある。世界主要都市での状況も駆け足ではあるが伝えようとしていて、よくある、これ一国だけの問題でもないでしょうになんで一国のヒーローが片付けてしまう訳?のような感じにはならない。
所々ツッコミどころはあるのだが、この人智を超えた災厄に遭遇した時、人間は本当に弱く、そういう行動に陥ってしまう、、、って、さすがに小型ボートで南極まで行こうとするかね?ちょっとあのシーンを成立させるのは辛かった。医療が崩壊し、医師や仲間がバタバタと倒れる中、精神までもが崩壊してしまったのだろうか。怖い。そうなってしまうのだろうか、人間。
ARSを止めに行くが失敗してしまう流れ、からの南極?の方へ歩いていって何年もかかって南極から逃れた元仲間たちとの再会。ここも無理があるように感じられた。リアルさが感じられず再会のシーンにも感動はできなかった。
シンプルにARSの解除が成功し、そのまま南極基地に帰っても良いけど、例えばそういう分かりやすい流れって1980年当時は無かったのかな。いや、ハリウッド映画にはありそうなものだけど、日本映画だからあんな結末にしてしまったのか。この辺りは勉強不足でよく分からず。今後も色々な作品を見て、比較して行きたい部分だなと思った。
草刈正雄が絵になる
公開当時は、自分が中学生のころで、CMとかでは見ていたけど、さほど気にしなかった作品。最近のコロナ騒動をきっかけに、40年の時を経て初めて鑑賞。
感想としては、長時間作品だけど、結構のめり込んで観れましたね。ウイルスが風に乗りイタリアで爆発的に蔓延。イタリア風邪として各国にも拡散、地球規模のパンデミックに。感染したら3日で必ず死亡するというエボラを凌ぐ破壊力。ワクチンもなく医療は崩壊し、瞬く間に南極基地の人間以外は死滅し、世界人口は南極の僅か863名になってしまう。果ては米ロの核ミサイルが作動し南極基地までが一部の人間を残して崩壊。
全ての人類が居なくなって数年後、残りの人類また仲間を探すため、ひたすら南を目指して草刈正雄演ずるヨシズミが、痩せさらばえ亡霊のように彷徨う姿に何とも胸がつまる。
今回のコロナ騒動関係なく、観て損はない作品。
真剣に怖いです
こんな時期だから、振り返って観てみました。40年前にこんな映画を撮っていたこと、原作は50年以上前!にびっくりするとともに、そういえば小松左京さんの『日本沈没』も幼心に本当に怖かったこと思い出しました。「日本は沈むんだー!!」田所博士(小林桂樹さん)のセリフが頭に残っています。
映画としては懐かし角川映画の「読んでから観るか?観てから読むか?」のキャッチフレーズを思い出しました。薬師丸ひろ子さん作品、ほとんど観たな~知世ちゃんも!そういえば渡辺典子さんは最近見ませんね!どうされているんでしょうか。
日米豪華キャストおよび深作欣二監督、木村大作さん撮影の壮大なスペクタクルですが、後半は少し間延びした感が否めませんでした。
やはり歩いてアメリカ大陸横断(縦断)は無理がありすぎでしょう!
ただ今の状況で観てみると本当に怖いものがあります。先日報道されていた海外で新型コロナの犠牲者、亡くなった方を収容するための大きな冷蔵車(トレーラー)画像と、映画の中で山積みの遺体を火炎放射器で無造作に焼くシーンを見て今後どうなってしまうのか、本当に恐ろしくなってきました。トビー君のシーンで叫んでいた某県知事もどんな思いでいるのでしょうか?
映画の評価・感想ではなく昨今の事態に関する感想を述べてしまって申し訳ありません。
それにしても草刈正雄さん、最近は軽自動車の機能自慢ばかりしているお爺さんですが、こんなにカッコよかったんですね!?最近のイケメン俳優陣が束でかかっても勝てません。
英題:Virus 「復活の日」
新型コロナウィルスの影響で、この作品を思い出した。
出演されてた(現)県知事も思い出すだろうか?
なぜ「復活の日」なのか?
生き残ったであろう全人類の男女比 男855:8女
「人権と本能(性)」について、人類が生き残る為とはいえ当時溜息をついた記憶がある。
復活とは?温暖化が進んでしまった現代で、改めて考えてみたい・・・
物凄く死屍累々。なんかスゴかった。
そういえば死屍累々って言葉あまり使わないですね。でもそんな言葉が出てしまう程、死屍累々としてました。やー、人類が滅びる程のウイルスは違いますね!
2020年の今だから観たいシリーズ。古い映画なので色々と厳しい面はありつつも、昔の邦画ってスゴかったんだなぁっという感想です。多分これは原作の小説も面白いのではなかろうか?小松左京って有名なSF作家でも名前しか知らなかったのですが、本作を観て「もしかしたら小松左京って面白いのかも?」と思いました。人類をわざわざ二回も絶滅させる発想ってブッ飛んでますね。
前半のウイルスによって死んでいくシーンは妙な演出がない分、よけい不気味でした。変に血を噴いたりするより咳き込みながら死んでいく方がリアリティーあってよっぽど怖い!ホワイトハウスの場面の尺やたら長いなぁっと思ってたら、後半の二回目の絶滅に繋がるとか。昔の映画って無駄な場面多いよなぁっと思って観てたのですが、ちゃんとストーリーに繋がったので逆にビックリ!後、イタリア風邪ってのがコロナウイルス広まってるイタリアを予知してたみたいでスゴい偶然!いや、小松左京程の作家なら予知能力に近しいものがあったのかも!?今本作をイタリアで公開したら大炎上間違いないでしょう。
途中途中で流れる昭和歌謡みたいな音楽で妙に冷めてしまう事はありつつも、おおむね楽しめました。でも、最後は人類が十数人になってたんなら、種の最小存続個体数割っているだろうからあのまま人類絶滅エンドですね。ヨシズミさん、せっかくアメリカ大陸縦断したのに残念!
ソ連崩壊後に見ても・・・
米国が開発した細菌兵器MM-88。それをドイツ人が盗んで空輸中に事故を起こしウィルスが世界中に蔓延することになった。イタリア風邪と呼ばれたバイオハザード・・・最近ではありがちなSFだけど、それだけで人類が滅亡することはないという定説を考慮すると、南極越冬隊員だけが生き残ってることが先ず第一の疑問。さらにヨシズミ(草刈)が提唱する地震予知についても研究のバックグラウンドが無い机上の理論に従って進行するストーリー。細かなツッコミはいっぱいあるけど、各国の団結なんてのはいい話だな。まぁソ連崩壊の後に観るのと当時に観るのでは違った感想になるんだろうけど。
序盤のホワイトハウス内での議論等、無駄にダラダラするシーンが多すぎ。南極基地でのチリとアルゼンチンの喧嘩は笑えたけど。一番考えさせられたのは、子孫繁栄の問題。男855人に対して女8人。maritoと書かれたクリスマスカードはくじ引きで当たったんだろうけど、オリビア・ハッセーは素直に受け入れてた。いったい何人の男と・・・などと考えながら思い出したのは『未来少年コナン』。
ミサイル基地爆破は失敗に終わり、世界は二度死んだ。ソ連の報復ミサイルは各地(特にアメリカ)に飛んできたハズなのに、なぜかヨシズミは生きていた。無茶だ・・・もうちょっと彼が助かった経緯などを見せてくれればラストでも感動できたであろうに、仲間を求めて南へと放浪するのにマチュピチュにまで登る必要があったのだろうか?
文明が滅びても、そこには愛が残った。
Ultra HD Blu-rayで3回目の鑑賞。
原作は未読です。
波に乗っていた角川映画が、原作・小松左京、監督・深作欣二、撮影・木村大作と云う強力布陣と国際色豊かなキャストを交え、日本映画初の南極ロケや本物の潜水艦での撮影など世界中で大ロケーションを敢行してつくり上げたSF超大作。
人間と云う生き物の底知れぬ愚かさと命ある限り生き抜こうとする強さが、文明崩壊と云う計り知れない絶望と、復活への希望と共に描かれていて、心を打たれました。
東西冷戦が背景にあるとは言え、人類滅亡の危機を前にしても尚、国同士の政治的駆け引きが止むことは無く、結果的に自らトドメを刺す結果となってしまうのが皮肉でした。
細菌兵器の猛威に加え、核爆弾による放射能汚染のダメージを被り、究極の破滅が訪れた様は、「悲しい」と云う言葉すら空虚に聞こえてしまうくらいの絶望だな、と…
しかし、文明は滅びても愛は残った。吉住(草刈正雄)が荒野の先に見出したのは、再生の希望であり、人類の逞しさを感じさせてくれるもので、叙事詩的感動に包まれました。
※追記(2020/03/13)
新型コロナウイルス流行で「コンテイジョン」が話題になっていますが、予見的な意味で言えば本作も負けていない。
パンデミックにより世界中に患者が溢れ、医療体制が完全に崩壊し、民衆が暴動に走って治安当局と衝突したり…
現実はそこまで発展していませんが、そうならない様に、関係機関には慎重かつ緻密な対応をお願いしたいです。
※以降の鑑賞記録
2019/11/11:Ultra HD Blu-ray
※修正(2023/03/07)
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