「壮大なスケールで描くパンデミックSF」復活の日 林檎さんの映画レビュー(感想・評価)
壮大なスケールで描くパンデミックSF
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パンデミックSFと書いてはみたものの、公開1980年の作品で特殊効果的な映像のチープさはどうすることも出来ない。2020年において、この時代のCG作品を見慣れてしまっていると陳腐に映ってしまう場面も少なからずある。
ただ、この作品にはそれを上回るスケールの大きさがある。世界主要都市での状況も駆け足ではあるが伝えようとしていて、よくある、これ一国だけの問題でもないでしょうになんで一国のヒーローが片付けてしまう訳?のような感じにはならない。
所々ツッコミどころはあるのだが、この人智を超えた災厄に遭遇した時、人間は本当に弱く、そういう行動に陥ってしまう、、、って、さすがに小型ボートで南極まで行こうとするかね?ちょっとあのシーンを成立させるのは辛かった。医療が崩壊し、医師や仲間がバタバタと倒れる中、精神までもが崩壊してしまったのだろうか。怖い。そうなってしまうのだろうか、人間。
ARSを止めに行くが失敗してしまう流れ、からの南極?の方へ歩いていって何年もかかって南極から逃れた元仲間たちとの再会。ここも無理があるように感じられた。リアルさが感じられず再会のシーンにも感動はできなかった。
シンプルにARSの解除が成功し、そのまま南極基地に帰っても良いけど、例えばそういう分かりやすい流れって1980年当時は無かったのかな。いや、ハリウッド映画にはありそうなものだけど、日本映画だからあんな結末にしてしまったのか。この辺りは勉強不足でよく分からず。今後も色々な作品を見て、比較して行きたい部分だなと思った。
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