二人で歩いた幾春秋のレビュー・感想・評価
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全編に散りばめられた義男の短歌がしみじみ。
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酒好きの義男だったが、唯一の希望は勉強好きの息子利幸だった。同僚の父望月さんが焼酎の飲みすぎで倒れ、不自由な体になってしまう。リアカーに彼を乗せ花見に行く姿が印象的だ。そんな折、同級生で戦争未亡人の千代(久我美子)に出会う。
利幸は頭がよく、甲府の学校に入学するのだが、立派な服がないので入学式をも敬遠する夫婦の姿に涙が出てくる。利幸が京都大学に受かったため、酒もやめ、節約する夫婦。自分の大学進学のことまで思い出してしまった。昭和32年、月々五千円の仕送りだ。
しかし、一年後、実は大学不合格になって浪人して勉強した末、合格の知らせを受け取ったのだ。利幸の嘘を叱ることをしなかった夫婦。その後も仕送りが元々不足して働きながらの学生生活だったので、卒業もあぶないと思い中退をも考えた。一生飼い殺しの道路工夫と未来の選択肢が無限である息子。
(備忘録)
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