劇場公開日 1991年5月11日

「なによお化けのくせに」ふたり(1991) Kjさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5なによお化けのくせに

2020年7月14日
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体格が立派ながらも、重そうにのろのろと動く石田ひかりが何とも愛らしい。ラブレターを書いてデレデレとするシーンなどは完璧な画である。それでいて後半は違った表情を見せるのだから凄い。どことなく大林映画に素人っぽさも期待するのだが、中嶋朋子の好演と奇跡のような石田ひかりが、映画の完成度を高めている。
主人公の成長の踏み台として両親の存在があるのだが、この両親の機微の繊細な描き方とこんな修羅場を用意してくるとは。そこでの富司純子が見せつける女の立ち振る舞い。針の筵。一本の映画に二本入っているよう。
ふんだんに使われた久石譲の名曲「草の想い」がラストに流れ…って、最後はお前が歌うんかい!

Kj