「医師とは何か?を見事に表現した医療映画の傑作」ヒポクラテスたち あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
医師とは何か?を見事に表現した医療映画の傑作
現在2020年4月10日です
今週東京、大阪など7都府県には新型コロナウイルス緊急事態宣言がなされ、本日東京都が休業を要請する業種を発表したところです
日本もイタリアやニューヨークのように医療崩壊する崖っぷちにあります
イタリアでは医師までが次々に倒れ、リタイアした医師だけでなく、医学生を繰り上げ卒業させて医療現場に投入しているそうです
そうです
本作に描かれているような医学生達が、地獄のような医療崩壊の現場に投げ込まれているのです
医学生と言えども、20歳前後の若い人達です
若さ故の出来事は世間一般と大して変わることはないのです
しかし人の生命を預かる医師という仕事の重さは彼らを押し潰す程に重いのです
本作公開からちょうど40年
ラストシーンで国家試験に合格した医者の卵達は既に60代半ば以上
大学に残っていたならば、みな教授や学部長になっていることでしょう
もしかしたらテレビで解説するレベルに達しているのかも知れません
そしてこのコロナウイルスの猛威の前に最前線の指揮官として立ち向かっている立場のはずなのです
ラストシーンの卒業後の彼らの消息を伝えるテロップがでるときには、涙がでました
医師という仕事の重圧に潰されてしまったものも何人も出ているのです
卒業後も重圧は更に強くなるばかりでしょう
それを乗り越えてきた人々が、いま医療の最前線で戦っている医師の人々なのです
そしてこのような経験をしてきた人々が、いまこのコロナウイルスに立ち向かってくれているのです
これがコロナウイルスと戦う現場の医師達なのです
そのような思いが胸中に一杯になった涙と感動なのです
医療崩壊を起こさぬよう、私達は行動を自粛し感染拡大を防止する事で、それに協力する事ができるのです
医師とは何か?を見事に表現した医療映画の傑作だと思います