劇場公開日 1973年9月29日

「【”この世に生かしておいてはならぬ極悪人には、脊髄に非情の鍼を。”今作は、非情に分かり易い勧善懲悪モノであり、チビッ子の時に観た役者さんの演技を堪能する作品である。そして高校時代の事を記すの巻。】」必殺仕掛人 梅安蟻地獄 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”この世に生かしておいてはならぬ極悪人には、脊髄に非情の鍼を。”今作は、非情に分かり易い勧善懲悪モノであり、チビッ子の時に観た役者さんの演技を堪能する作品である。そして高校時代の事を記すの巻。】

2025年8月6日
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鑑賞方法:VOD

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■ある夜、表の商売である鍼医者・藤枝梅安(緒形拳)は謎の浪人に突如襲われる。
 だが人違いと分かると、浪人は”すまぬ”と詫び闇に消えていった。
 数日後、梅安は急速に財を成した伊豆屋長兵衛(佐藤慶)の暗殺を元締め(山村聡)から依頼される。
 伊豆屋を探っている過程で、梅安は自分を襲った浪人・小杉十五郎(林与一:良い人と言えばこの人のイメージがある。)と出会うのであった。彼は、宗伯(小池朝雄)という腕は良いが女好きの医者に手籠めにされ、縊死した母の娘お仲(津田京子)を助ける義士だったのである。

◆感想<Caution!内容に触れている・・かな。>

・年代的に、このシリーズはTVで再再再放送を見ていたモノである。だが、当初は水戸黄門の様な正統的勧善懲悪モノとは違い、艶っぽいシーンもふんだんにあり(昭和とは、そういう時代だったのだろう。邦画でも今では制作できないような作品が結構ある。)余り好きではなかった。

・好きになったのは、順番が逆になるが、池波正太郎氏の原作を読んでからである。氏の作品では今作の様な津坂匡章氏が演じたような軽いキャラは無く、梅安が彦次郎と季節のモノで二人鍋をササっと作り、酒を呑みながら仕掛けについて話すシーンなどが好きであった。池波正太郎氏の作品は、食についての描写も優れており後年少し真似をしたモノである。

・今作では極悪人を佐藤慶さんが演じているが、この人は何となく覚えている。調べると昭和の名優だそうだが、時代劇での悪者を演じる姿が印象的であった。
 小池朝雄さん演じる酒に呑まれ、女にダラシナイ医者宗伯の姿もナカナカである。

<ラストが、ビシッと締まらない所が玉に瑕であるが、マア良いであろう。梅安シリーズは大人になると面白い作品ではないかな、と思うのである。>

■戯れ事
 ・高校時代、友人に誘われて「必殺仕掛人」の映画を作り、学園祭で公開したところ大人気であった。私は監督・脚本を務め、友人は主役の梅安を演じた。
  先生監視の元、ワイヤーロープを使っての悪人の首を吊り上げるシーンや、私の家が大きな日本家屋であったので、室内での撮影は全て我が家で行ったモノである。
  懐かしいなあ。

NOBU
ratienさんのコメント
2025年8月6日

共感ありがとうございます。
高校時代に「必殺仕掛人」の自主映画ですか、スゴイですね!
必殺シリーズって、どの作品も大好きで、よく見てました。中村主水が有名ですが、この藤枝梅安も良いですよね。

ratien
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