ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐のレビュー・感想・評価
全5件を表示
永遠の0や空母いぶきにウンザリしてる人へ
ハリウッド映画「ミッドウェイ」は神作 神映画
最近の日本の右傾化エンタメには心底ウンザリしていたのでこの映画には救われました。
この映画を見て日本艦隊を撃滅し、スカっとしましょう!!
戦争映画ファンならマストです
1960年4月公開
円谷英二の仕事でいえば、1959年の年末公開の宇宙大戦争の次の仕事ということになります
本編監督は松林宗恵
1959年7月公開の「潜水艦イ-57降伏せず」に続いての円谷英二特技監督とタッグです
本作では真珠湾攻撃とミッドウェー海戦の二つを中心に、空母飛龍の搭乗員と座乗する山口多聞提督の視点で描いています
なので1942年のハワイマレー沖海戦、1953年の太平洋の鷲、1968年の連合艦隊司令長官山本五十六と類似した内容になります
ですが、特撮や本編ははっきりいって本作が一番素晴らしい映像が撮れています
ずっとのちの1981年の連合艦隊を含めても、本作の映像がベストです
本編の松林宗恵監督は海軍出身だけに、細かいディテールだけでなく、洋上での艦船の見え方、艦船に乗って見える水平線の高さと、遠くの船の乾舷の高さの見え方、艦船どおしの距離感が、これだ!というリアルさで映像になっています
光線が船腹を明るく光らせる具合もリアルさがありました
これらは特撮映像にも円谷英二との綿密な打ち合わせをとおして反映されています
本作以外の作品の映像では、ここまでの神経が払われていません
本作でこそ観る事のできる映像です
本作の為に作られた世界最大の特撮用プールの威力が発揮されています
これにより素晴らしい映像が多数撮れています
1960年当時、これだけの特撮を撮れるのは東宝特撮だけであり、文句なく世界一です
とは言え、世界最大の特撮プールであっても波の表現からミニチュアとモロバレのカットもあるのは確かです
これは海外の特撮でも苦労している問題でした
のちに原潜シービュー号を撮る米国のアーウイン・アレンが、海の波の特撮では他より頭一つ出ていたかもしれません
本編映像も実物大の飛龍の飛行甲板と艦橋を房総の浜に巨額の費用で作りあげています
そして、そこに実物大の艦上機を20機程度並べて、プロペラを回転させています
その向こうに見える水平線は、本当の太平洋です
全く本物の空母に乗って洋上でロケしたかのようにみえるのです
夜明け前の薄暗い払暁の出撃シーンなどは、あまりのリアルさに感嘆して惚れ惚れします
1970年の米国映画トラ!トラ!トラ!の伝説の発艦シーンは本作がお手本だと思います
登場人物達の立ち振る舞い、所作、使う用語が正解無比で軍事マニアも納得以上です
ただクライマックスのミッドウェー海戦のサスペンスはやはり太平洋の鷲の方が上であったと思います
しかし映像としては特撮本編ともに日本の戦争映画の頂点だと思います
ローランドエメリッヒ監督のミッドウェー
大変に楽しみです
円谷英二が世界一の大プールを作ってまで表現しようとした洋上の波の再現、スケール感の表現は、現代ではCGで簡単に作れてしまいます
そこに軍事の考証がどれだけ正解になされて、嘘の無いセンスある動きを艦船や航空機がしてくれるのか?
もしかしたらまだ本作が上回っているような映像があるかも知れません
戦争映画ファンならマストです
この敗戦の責任は誰にあるのか
これを糾弾した作品は一つもない。
山本五十六は日米開戦反対だっと言うが、ではなぜ真珠湾を攻撃したのだ。
これほどの愚策があるだろうか。
わざわざ寝た子を起こしに行ったようなものだ。
南方で石油が確保できたのであれば、それで戦争目的は達成されたではないか。
真珠湾までのこのこ出かけていく意味が分からない。
これによってアメリカに参戦の口実を与えてしまった。
アメリカと戦争しても勝てないと分かっていたなら、
絶対に真珠湾は攻撃すべきではなかった。
山本五十六は日本を滅ぼしたかったとしか思えない。
そうでないのならただのバカだ。
真珠湾でもミッドウェイでもこの男は最前線にいない。
国家存亡の時に一体何をしていたのだ。
東郷平八郎とは比ぶべくもない愚将だ。
「予は常に諸子の先頭に在り」と硫黄島に散った栗林忠道。
艦と運命を共にした山口多聞。
五十六はこの二人の爪の垢を煎じて飲むべきではないのか。
全5件を表示