「おもしろかった。」バタアシ金魚 ティム2さんの映画レビュー(感想・評価)
おもしろかった。
すごくおもしろかった。
たまにこういう荒削りな映画いいなと思う。
洗練されてなくて。
でもいいシーンたくさん。
監督のデビュー作だそう。
若い俳優も全然上手くないけど、いい。
積極的なアプローチで付き纏いをするカオル。
うざがられてるけど、怖い感じではないから、明るいストーカーでなんか許される。
乱暴な話し方だけど、調子がよくて憎めない。
バカは強い。図々しさはピカイチ。
カオルのアホ面のアップもいい。
単純で努力家な若者はみんな好きじゃないかな。
時代のせいなのか、ビールを平気で飲むのにびっくり。
おおらかな頃なのを実感。
セリフの不自然さだったり、勢いの良さだったり面白かった。
カオルが気取った話し方するのも変だけど好きになってた。
カオルがシャツをインしてるのは時代かと思ったけど、他の人はシャツインしてなかった。ということは古く見えてたけどただ彼だけダサいスタイルだ。
水泳のエース永井はダサくないし。
浅野忠信も。
バイクの彼女がバイクから降りるとき、カオルのお腹蹴っちゃうのとか、セリフの太極拳とかわらび餅とか所々好きなシーンがある。
たくさんある。
最初の水のかかる量もありすぎるのいい。
バイクの彼女のバイクシーンがかっこいい。
今では言わないセリフも多くて、違和感を感じるけど、そういうのも楽しく感じた。
すべて時代のせいなのか?と思っちゃうけど、わざとずらして面白くしてるとこもあると思う。
わざとずらしてるのか、時代のせいでヘンテコに感じるのかわからなくなってる。
おもしろいけど、なんだこれは。
一瞬だけ太ってるバージョンに他の役者が出てくる。これは真剣なとこだけど驚いて笑った。
今の青春映画ではない、半目で落ち込むシーンとか。目つき悪い顔のアップとかがある。
子供達に役者たちに可愛い顔やかっこいい顔させないのがいい。
突然の大声で、ボリュームがおかしいのはこの映画の特徴で、全然最後まで慣れなかった。(嫌ではないけど変)
ソノコの食べるシーンが意外とよかった。
綺麗に行儀良くではなく、家でリラックスして食べ物に箸をつける。
よくドラマとかのシーンはご飯を少し食べて、おかず少し取ってとかセリフを言うことを意識してるのがわかってつまらないと思ってたから。
他人の家に平気でいるから、あれ、この家の子だっけ?と混乱した。後半で改めて「家族じゃない」って言われてて、この家族良い。
ソノコがモップで頭殴るのびっくりしすぎて笑った。
行動が突拍子もなくて衝撃。そういうの多い。
プールにソノコを押し倒したり沈めたり容赦がないのとかも。
やりすぎで、青春というより笑っちゃうけど嫌いじゃない。
変な感じや今と昔のギャップを私は面白く感じたけど、当時リアルタイムで見た人は下手な映画だと思ったのかどうなんだろう。ここでの評価が低くいので。
上手く作られた毎年出てくる青春映画にはない良さがある。私は楽しめた。
最後の物語の締め方は不器用であっけなく感じた。
制服でプールは青春だけどね。