「サスペンスならしっかりと決着を。リアルならリアルで。」破線のマリス よしさんの映画レビュー(感想・評価)
サスペンスならしっかりと決着を。リアルならリアルで。
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罠に嵌った敏腕TV編集者の恐怖を描く物語。
当時人気絶頂だった黒木瞳と、陣内孝則が共演したサスペンス。黒木瞳の演技も、陣内のサイコぶりも見事ですね。
マスコミに対する問題提起をメインテーマにしていて、その点は見事に描かれていたように思います。
ただ、サスペンスとしては、弁護士殺人事件を見事にスルーしてしまい、その点は評価が厳しくなります。
「リアル」に考えれば、必ず犯人が見つかるわけではありませんし、主題が「マスコミ」なのですから、考えようによってはありなのかもしれません。
ただ、逆に「リアル」に考えれば、息子が盗撮犯っという設定は、どう考えてもあり得ない。10才の子供が夜中に外出してビデオを撮って、しかも母親に送りつける・・・流石に興ざめします。
この設定をどうしても使いたいのであれば、例えば、息子が自分より仕事を取った母親を憎んでいて、それでも辣腕編集者の母親を尊敬していて・・・自分の編集を母親に認めさせたかった・・・なんて設定があればギリギリ納得出来るのですが、そんな伏線はありませんでしたし・・・
当然ですが、評価は厳しめです。
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