PERFECT BLUE パーフェクトブルーのレビュー・感想・評価

全147件中、1~20件目を表示

4.0斬新な映像で描く「ブラック・スワン」

2026年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

斬新

ドキドキ

今 敏監督作品。
今 敏は元々は漫画家としてスタート。
30代半ばからアニメーターとして活躍。絵がとても上手い。
「パーフェクト・ブルー」は1998年公開で81分。
製作費は9千万円。
今 敏(1963年~2,010年)は46歳で亡くなっている。
今生きていてもまだ62歳ですのでとても惜しい方ですね。
今作の魅力は、
●衝撃的で過激な性描写、そしてカット割りとレイアウトと構成力。
●現実と虚構が混沌として、何が真実なのかを、
わざと解りにくくした演出。
この2点だと思います。
1998年といえば「モーニング娘。」がデビューした年です。
オーディション番組「ASAYAN(あさやん)」の出身で、
当時夢中で見ていた記憶があります。
アイドルから女優に転身した「AKB 48」の前田敦子や大島優子は、
今や第一線で演技派女優として大活躍しています。

アイドルグループは、【卒業】という形で独り立ちしていきますが、
霧越未麻のいたアイドルグループ【CHAM】は3人グループで、
未麻が抜けて2人になってからの方が活躍し出して、
そのことも未麻の焦りを駆り立てます。

【笑顔】
アイドルは常に機嫌良く明るく愛想を振り撒くのが仕事です。
頭の痛い時も、不機嫌な時も腹が立つ時も常に笑顔、
どんだけストレスに晒されるでしょうか?

熾烈な【競争】
たとえば48人ものメンバーの中でセンターに抜擢されるのが、
どれほど大変か?想像するだけでも気が遠くなる。
そして彼女たちはメンバー交換を繰り返して消費されていくのです。
■ストーカーの存在、
アイドルの押し活に、命懸けの人々。

未麻が女優に転身するステップとして、レイプシーンや
過激なグラビア写真に
挑戦して行くのですが、未麻をガードして守ってくれる強力な
大手芸能プロダクションや、売り出し戦略を綿密に立ててくれる
プロジェクトチームがいなかったから
経験の少ない未麻本人に決断を任されている・・・
そこにも問題があったとそう思います。
★★☆
ドラマ【ダブルバインド】の収録と未麻の妄想が交互に出て、
カット割りされる
ますます現実と虚構の分かれ目が曖昧な手法がとられていて、
観客は余計に惑わされ混乱するのです。
【ダブルバインド】の言葉の意味は、“二重拘束“
上手いですね。
未麻のアイドルとしての清純な姿と、
女優として挑戦しなければという意識の拘束。
未麻は“ダブルバインド“に心が引き裂かれて行くのです。

もう一人の自分・・・アイドル霧越未麻が現れて、
ダーレン・アロノフスキー監督の
「ブラック・スワン」の白鳥と黒鳥のように二重構造になり、
未麻を狂気へと誘うのです。
(アロノフスキー監督がパーフェクトブルーの大ファンで、
「ブラックスワン」の方がオマージュだとの説もあります。

【そして終盤】
•脚本家の渋谷先生が殺され、
•カメラマンの村野がエレベーター内で目を刺されて殺され、
•ストーカーの内田が遺体で発見される。
•内田が未麻の所属事務所の社長・田所も殺されたか?重症です。
【真犯人とその動機】
真犯人らしいのはマネージャーのルミ・・・ですが、
映像の中では未麻がナイフで刺しているシーンも混ざり、
ストーカーの内田が殺したらしいカットも混ざり判然としません。
ただ分かっていることは、
「アイドルの神秘性」にこだわりを持ち、未麻にそれを求めるルミが、
最初から怪しかった。
未麻と顔も体型も正反対のルミの羨望と嫉妬、二つの歪み。
冒頭のホームページの作り方をレクチャーする段階で未麻になるすまして
未麻の私生活や行動をパソコン画面に流して未麻を洗脳して
操縦していたとも思えます。
【ラスト】
アイドルの衣装のルミ、
未麻の命を狙ってどこまでも追ってくるルミ。
お腹に尖ったものが突き刺さり、国道を走ってくる
宅配便のトラックのライトに向かって両手を広げ、
“未麻になりきったルミは恍惚の表情を浮かべます
(まるでスポットライトに微笑むアイドルになり切って、)
ルミは本当はアイドルになりたかった‼️
咄嗟にルミを突き飛ばす未麻。

◆病院
ルミは重症で多重人格者として、時々はルミに戻るという。

◆未麻の言葉。
「私がこうなれたのはあの人のおかげ、
「私は本物よ‼️」

■■観終わって、
アニメでなければできない映像表現が多々ありました。
人物の入れ替わりや顔のすり替え、過去と現在、ドラマと現実、
そして本当に狂っているのはルミだけなのか?
未麻は正常な神経だと言い切れるのでしょうか❓
・魑魅魍魎の多い芸能界、
・精神を病むアイドルや、その消費期限。

30年近く前の作品ですが、斬新なカメラワークに翻弄されて
引き込まれました。

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琥珀糖

4.0虚構、妄想、現実

2025年12月20日
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鑑賞方法:映画館

女優に転身した元アイドルが味わう苦悩。そんなふうに進んでいくストーリーに、評価が高かった割に意外とつまんないなあ、と思いながら見ていました。徐々に不穏な空気が漂い、劇中劇や妄想が入り混じり、今見ているものが現実かどうかわからなくなる感覚に陥ります(ちょっとしつこいくらいに)。この錯綜した話にどう始末をつけるのかと思って見ていましたが、結末はなるほどという思いと、なんか納得いかないという思いが半々です。もう30年近く前に作られた映画なのでさすがに古さは感じましたが、今日的なテーマで、こういう内容のものをアニメにするというのも珍しいと思います。今後も見られるべき作品だと思いました。

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むっち

5.0今まで憧れていた一作

2025年12月17日
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鑑賞方法:映画館

4Kリマスター版で鑑賞しました。
内容は現在でも深刻な問題となっているインターネット社会や、ストーカー犯罪、そして芸能界の綺麗とは掛け離れた黒い実情…
そこで後にダーレン・アロノフスキー氏の作品にも影響を与えるような現実と虚構が曖昧になっていくあの描写
ぶっちゃけネタを知ってた上でもいざ観てみたらラストの後でも?マークは尽きないしいい年こいてるのに寒気が止まらなかったです笑
この世を去られてから何年も経っておられる今敏監督の初監督作品、やはり評価される理由も分かる気がします。
まだ上映館があるのであれば是非鑑賞するのをおすすめします。

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Yuuki

5.0最強のアニメサイコホラー

2025年12月16日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

驚く

4Kリマスター版で鑑賞。

これは夢なのか現実なのか。彼女は女優なのかアイドルなのか。自分は本物なのか偽物なのか。視聴者全員訳わからなくさせる映像展開が本当に見事。鏡に映る未麻のように、色んな見方ができるように作ってあるのかなーと思う。

大筋のストーリーでは、ストーカーによってどんどん追い詰められる未麻と、凄惨な殺人事件によるホラー展開が恐ろしい。ネットで加熱するファンの心理や、ストーカー殺人などの警鐘にも取れる。
更にすげーなと思ったのは、楽曲や振り付けがしっかり作ってあったこと。ここをしっかり作り込んだことで物語の没入度も違ってきたと思う。
エンディングの爽やかさに反するラストシーン。何度も観たくなってしまう傑作!

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こたー

4.5感想メモ

2025年12月9日
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ヒラめ

5.0悪夢の描写が上手すぎる

2025年12月4日
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鑑賞方法:映画館
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夏央

4.0追い詰められる主人公と、翻弄される観客

2025年11月30日
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鑑賞方法:映画館

主人公が精神的に追い詰められていく中で、
妄想・現実・劇中劇の3つの物語が混ざり合い、
観ている側は何度も騙され、そのたびに画面へ強く引き込まれました。

そんな入り組んだ構造の物語が、最後にはすとんと腑に落ちる着地を見せてくれて、
本当に面白かったです。

グロいシーンもあるので気軽には勧めにくいですが、
可能であればぜひ劇場で体験してほしい一本です。

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む

3.0天才過ぎる発想。 ストーカー→自分→マネージャー。 わかりそうでわ...

2025年11月30日
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鑑賞方法:VOD

天才過ぎる発想。
ストーカー→自分→マネージャー。
わかりそうでわからない。
ある程度の事はこれで納得がいく。
そしてドラマの撮影という道具を活かした脚本は真相を上手く隠して視聴者の思考を混乱させている。

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ニックネーム

4.0アニメだから描けたのかもしれない

2025年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ある時代に写実的なアニメが登場した。当時でもアニメであるのに写実的ということに疑問視の声は上がっただろうけど、なるほど、アニメだから出来た内容と思えた。
実写では表現するのが難しい生々しさを描いている。
現実では実写化が難しいという背景も含めて、アニメ表現だったと感じた。

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ドラゴンミズホ

4.5やたら解像度の高いキャラクターの人物像

2025年11月27日
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ぱいら

3.0虚構と現実

2025年11月26日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

難しい

そして「ダブルバインド」の3つが入り交じるストーリー
劇中作の「ダブルバインド(二重拘束)」というタイトルが興味深い
主人公「未麻」と同様に観客もどれが現実がわからない怖さがある
「未麻」の葛藤がもうひとりの自分を生み出し付き纏われる演出が素晴らしい
上映時間81分でこれだけ纏まるのは凄いのひと言

今敏監督は2010年に46歳で亡くなられたが
もっと活躍してほしかった

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よう

3.0楽しめたけど、ラストそういうこと?

2025年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

ドキドキ

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Omi

4.0現実と幻想、虚構が混じり合う

2025年11月25日
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鑑賞方法:映画館

今敏監督の作品を観るのは本作が初めて。前回のリバイバル上映を見逃していたので、今回の1週間限りの限定上映を楽しみにしていた。
今から見るといかにも低予算なつくりで、キャラクターデザインや声優も安っぽい感じがするが、画面から溢れ出る下世話なパワーと、場面転換の鮮やかさに惹きつけられる。ミステリーとしても、犯人像が二転、三転して飽きさせない。
題材的には実写向きに思えるが、実写にしたらあまりに生々し過ぎるし、同じカットを虚実どちらにも使えるというのはアニメならでは。後半に行けば行くほど、主人公の現実と、過去の自分の幻想、さらに撮影中のドラマの虚構が混じり合って、主人公と一緒にのたうち回るような感覚をもたらす。
ダーレン・アロノフスキーが本作を偏愛しているそうだが、確かに「ブラックスワン」のモチーフの一つにはなっているのだろう。
今敏監督はこの後、現実と虚構というテーマを深化させた作品を創っていき、道半ばで倒れてしまったが、今更ながらその道をこれから辿ってみたい。

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山の手ロック

5.0恋はドォキ‼ドォキ‼するけど 愛がラァヴ♡ ラァヴ♡するなら~

2025年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

斬新

と、聞いているうちにドンドン脳みそが耳から垂れ流れていきそうな歌詞が粗製乱造のチープな打ち込みサウンドにのって唄われ、フリフリの衣装でヌルヌル踊る3人組。1997年(日本公開は1998年)と言えばもう安室奈美恵はギャルのカリスマで結婚した年だし、SPEEDだってブレイクしていた訳で、唄って踊る女性シンガーはエナメルかナイロンの衣装に身を包み“アイドル”ではなく“アーティスト”と呼称されていた時代である。そんな時代にコレはどう考えてもダサいのだが、キャリアの岐路に立たされた主人公:ミマの日常がインサートされながら描かれる彼女のラストステージの模様は、否が応でも作品世界に惹き込まれる圧巻のオープンニングである。そしてなによりどう聞いてもチープなハズなのに脳裏にこびり付いて離れないこの曲、「愛の天使」……。本作にはいくつかのヴォーカルソングが流れるのですが、私はこの作品を何度見てもやっぱりこの曲しか頭に残らず、気付くとミマたちのステージを一眼レフ越しに見つめる“追っかけ”たちと同じ死んだ魚の目をしながら口ずさんでいるという恐ろしい曲なのです。(それにしても飛んできた空き缶を踊りながら躱すミマリンは何度見てもかっけぇー!)

そして後はもうただただシーンを巧みに繋げ時間を自在に操る今敏監督の手腕に惑わされるだけの90分。扱った題材と監督の映画哲学と演出技量の嚙み合い具合はもしかしたら「千年女優」(02年)など後の作品の方が高い次元にあるのかも知れませんが、私にとっては監督の処女作である本作が一番丁度よく楽しめる範囲の混乱具合で好きです。「羊たちの沈黙」(91年)のヒットから日本でも爆発的に(何なら今もなお)制作されたサイコスリラー。本作はその中でもストーリー自体はかなりシンプルな方だと思うのですがそれを抜群のセンスで編集し、このジャンルのトップレベルの作品にまで押し上げている感じなのです。

私のような素人にも分かり易く映画作品が“編集”という作業でどれだけ印象が変わるのかを教えてくれた作品であり、巧みな編集技術はもちろん、編集した後のシーンの繋がりを意識してキャラクターの動かし方(演技)や画面の構図が計算されているのだろう事が察せられ、分かり易く凄いと感じるのです。(本作と同じように私に“編集”の重要性を教えてくれた作品にクリストファー・ノーラン監督の「メメント」(00年:DVD特典の時系列編集版と見比べて)と「グレート・ボールズ・オブ・ファイヤー」(89年:テレビ東京放送版とノーカットのビデオ版を見比べて)があります。)

所属事務所の方針でアイドルから女優への転身を図る主人公:ミマ。ミマが演じるドラマの登場人物:ヨウコ。そしてヨウコはドラマの中で自分を姉のリカなのだと思い込んでいるという、多重構造の上にさらに身に覚えもなく更新され続ける自分のホームページ。アイドルを続けていた場合のミマ。そのアイドルを続けたミマもミマ自身が思い描く理想の自分なのか?他人から『こうあって欲しい』と求められる他人にとっての理想の姿なのか?それらが判然としないまま幾重にも折り重なり、クンズホグレツしつつ入れ替わりながら複雑に絡み合って次第に混乱の度合いを強めていくミマ。そしてそれを観る観客もミマと一緒になって混乱していく事になるのですが、映画という虚構を観客という立場で観るのなら、この混乱も楽しい体験へと変わる。そんな極上の体感型の面白さも持った娯楽映画なのです。

本作は非日常的な体験をさせてくれる映画ではありますが、その娯楽性は【『やっちまった!』と思った瞬間に目が覚めて『夢だったのか…』と胸を撫でおろす】という、誰もが経験したことがあるであろう感覚を基にしていると思いますので、普遍的な面白さを持った映画だと思うのです。ですが結構いろんな角度でエグい描写が多いのでその点人を選ぶのかも知れません。ただ今回劇場でのリバイバル上映を鑑賞してきて驚いたのが、女性の多さ!制服を着た女学生や、私と同じ年頃の淑女に、迷彩柄のダウンを羽織ったすんごいアグレッシブな音楽が好きそうな女子の姿まで様々で、私のような死んだ魚の目でミマリンを見つめるオッサン連中は割と少なかった印象です。
私はそもそも今回、劇場へは「ガメラ 大怪獣空中決戦」(95年)のリバイバルを観に来たのですが、劇場のスケジュールに「ガメラ~」の後に約1時間のインターバルで本作が上映される事を発見した瞬間、頭の中で『恋はドォキ‼ドォキ‼するけど~』と、あのメロディーが甦ってしまったので観てきました。連休中の人でごった返す映画館はしんどかったですが、どうせ皆他の作品を観にきているのだろうと高を括っていたのに、スクリーンに入ると両作とも大盛況なのです。さすがに一月前に観た「もののけ姫」(97年)程の入りではないのですが両隣にミッチリ人が座った前から3列目の席でスクリーンを見上げての鑑賞でした。この席しか取れなかったからなのですがスクリーンの間近で見ると描かれた線の擦れや背景とセルの間の影まで確認出来て、作り手の痕跡を見られた気がしてこれはこれで趣のある鑑賞体験でした。

何故いま本作がリバイバル上映されたのかな?と思ってみると今敏監督が早逝されてかもう15年も経ったことに気づき、改めて失われた才能の非凡さに思いを馳せずにはいられないのです。

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モアイ

4.5みえみえの釣り餌に食いついてしまった

2025年11月24日
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鑑賞方法:映画館

2025年劇場鑑賞329本目。
エンドロール後映像無し。
パンフレット無しにつき減点。

ずっと気にはなっていたし、なんなら録画してブルーレイにダビングしてあるんだけどせっかく映画館でやるなら映画館で、と鑑賞。最初アイドル目当てに集まるオタクたちを見て「こいつが犯人か?」「それともこいつか?」と疑って見ていたのですが、すぐに「犯人↓↓↓」みたいな奴が出てきてマジかよサイコサスペンスでこんな分かりやすい犯人いるのかよと驚愕しましたが、サイコサスペンスアニメの先駆けとも言われている作品
なのでまぁそういうものなのかな、と思って見ていました。

いやぁ・・・思うつぼでしたね・・・。面白かったです。

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ガゾーサ

4.0私は本当に

2025年11月24日
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鑑賞方法:映画館

アニメ初のサイコスリラーと言われる今敏監督の劇場デビュー作品。
アイドルから女優に転身した霧越未麻。アイドル時代とは違う役割を求められながらも仕事をこなしていく。しかしインターネットに起ち上げられた自身のファンサイトにはそんな自分を見透かしたような日記が投稿され、周囲では事件が起き始める。

これは私が書いたの?
事件は誰が?
あなたは誰なの?
私は正気なの?

ストーリー的にはそこまで珍しいものではないが、アニメーションならではのイマジネーション的なダイナミックさと同じ絵をコピー出来るという反復性が、現実と虚構の混乱にリアリティを与えている。
インターネットの中の自分、アイドルとしての自分、女優としての自分、そして本当の自分?
未麻の混乱はそのまま観客へも移っていく。
客席に座りながら現実と虚構の間で揺さぶられ果たして自分は正気なんだろうかと疑う自分がいた。

20年振り位に観たと思うが、当時はアニメーションでどういう表現が出来るのか。実写でやっても構わないことをアニメーションで表現する意義が強く意識されていた時代だったように思う。
現実と虚構が入り混じる作品スタイルは今敏監督のオリジナリティ。
早逝が惜しまれる監督だった。

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紅の猫

3.5アニメーションならではのサイコスリラー

2025年11月24日
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鑑賞方法:映画館
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ひでちゃぴん

4.0偶像

2025年11月23日
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鑑賞方法:映画館

先日、旧劇エヴァを観に行った時に予告編で流れ、観たい!と思い調べてみたら一日一回の一週間の上映

発売日にチケットを買ったら、その後すぐに完売になっていました
ネタバレがイヤだったので事前情報は一切頭に入れずに観てきました

最初のクレジットに大御所ネームがたくさん見受けられて改めて(凄い作品なんだな!)と前のめり気味に

かなり精神的にパンチのある作品でした
信じていたのに……っていうダメージ
そして何が真実なのかもわかりません
果たしてラストが真実なのか架空なのかもわかりません
脳をぐちゃぐちゃにかき混ぜられた感じ
理解はできなかった

でも!でも!!とても良かった!!
絵面がとにかく素晴らしく、丁寧で独特の暗さと美しさ

この映画のために作られたであろう、曲の出来もものすごく良くて
同行者に話したらCDが発売されていたとのこと
ヒロインにぴったりの、良い曲ばかりでした
逆にそのぴったり加減が残酷です

もう一回、配信で観ようと思います
ラストを知ってるからこそ、見えてくるものがたくさんありそうです

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みゅー

4.090年代の空気と共に。

2025年11月23日
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鑑賞方法:映画館

怖い

リバイバル上映を鑑賞しました。上映時間は長くありませんが、物語が入れ子構造のように進んでいくため、意識が揺さぶられる独特の難しさがあり、とても引き込まれました。
また、当時の文化やファッション、家電などが丁寧に描かれており、90年代の空気感にふっと戻るような懐かしさもあった。
アニメーション作品として完成度の高い一本なのでしょう。

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なから

3.0【ストーリー本線を追うのに必死になる作品】

2025年11月16日
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鑑賞方法:VOD


初見では、主人公の“どこまでが現実でどこからが幻想なのか”が非常に掴みにくい。視点が揺れ続けるため、観客は常に不安定な立ち位置に置かれ、正しい/不安/幻想が行き来する。その混乱そのものが作品の構造なのだろう。

1998年の作品とは思えないほど映像表現は鮮烈で、いま観ても古さを感じない。
アイドルという“偶像”が主体性を奪い、主人公自身が誰なのかさえ曖昧になっていく——そんな不安を最後まで抱え続ける映画だった。

理解するためには繰り返し観る必要があるかもしれないが、
この“落ち着かなさ”こそが作品の魅力だと思う。素晴らしい体験だった。

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abu