「歌謡曲パートを聴いてるだけで成立する大衆娯楽映画。」のど自慢 ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)
歌謡曲パートを聴いてるだけで成立する大衆娯楽映画。
国民的番組「のど自慢」を題材にした、ハートフルコメディ映画。
昭和&平成的な、古臭さとダサさが随所に見られる、大衆娯楽映画だが、
それはのど自慢という番組に元々備わっている要素で、
「仮装大賞」などもそうだが、私が子供の頃のから古臭く感じたし、ダサく見えていた。
でも、そこが良さでもあるし、古き良き日本の伝統の一部でもある。
のど自慢予選会から出場者各々には、
歌を届けたい人がいるし、その歌を選んだ理由がある。
目立ちたいだけの人もいるし、同僚や友人たちとイベントを楽しみたい人がいる。
歌う理由や動機はみんな人それぞれ。
群像劇ゆえ、冒頭からわちゃわちゃ進むが、いざ歌謡パートが始めれば、
日本ってほんと良い歌ばっかだなあと、しみじみと感慨深くなるものがあり、
歌謡曲を聴いてるだけで充分、娯楽映画として成立しているから不思議だ。
映画において音楽は重要な要素の一つだと、再認識できる作品で、
音楽一つで印象がガラリと変わる理由もわかる作品だ。
トガった部分がほぼない大衆映画なので、一家団欒で見ても差し支えない内容であり、
爺婆子供が見ても安全な作品でもある。
ただ時代的な理由か、セリフが聞き取りづらい箇所が多々あるので、
なんとなく推測で、セリフを連想する必要があったのは、古臭さとは別の残念ポイントだった。
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