日本の首領 野望篇
劇場公開日:1977年10月29日
解説
全国制覇をめざし、東京進出を企てる中島組と、それを阻止しようとする関東同盟の争いを政財界の黒い相関図をからめて描く。脚本は「仁義と抗争」の高田宏治、監督は「日本の仁義」の中島貞夫、撮影も同作の増田敏雄がそれぞれ担当。
1977年製作/141分/日本
配給:東映
劇場公開日:1977年10月29日
ストーリー
昭和四十六年、一宮病院を退院した中島組組長・佐倉一誠の盛大な全快祝賀パーティが開催された。構成員四百団体、一万二千人は全盛時にくらべやや減ってはいるものの、あいかわらず全国一の勢力を誇っていた。危機に追い込まれていた組をここまで再建したのは、一宮恭夫と松枝四郎であった。佐倉の退院を機に中島組の関東進出は急務となり、その第一歩として新組織「桜商事」を設立し、その指揮に松枝が当った。「桜商事」の目的は中央の政財界に強力なコネクションをつけることで、最初の仕事がジャパンシップ乗っ取りの介入だった。これをいち早く察知したのは東京の暴力団の大物、松風会会長・大石剛介だった。大石は東京の暴力団を連合する「関東同盟」を結成し、右翼の巨頭・大山規久夫を顧問に迎えた。大山は後藤通産大臣に圧力をかけ、中島組が買占めたジャパンシップの株式の買戻しを強行する。「桜商事」の若宮洋一郎がこの事件の餌食となって殺された。これがきっかけとなって、中島組対関東同盟の抗争は表面化するが、中島組内部では辰巳の死以来空席となっている若頭の地位をめぐって、野心と思惑が入りみだれる。佐倉は冷静に情況を見きわめ、松枝を若頭に抜擢し、その補佐に天坊信助を任命した。天坊は殺し屋を雇って、関東同盟の真光会会長を射殺するが、大石はこの挑発にのってはこなかった。一方、松枝は人気歌手や美女をスカウトして、東京に「シャングリラ」という秘密クラブを開き、ママには一宮の友人の姉小路尚子をすえた。尚子と松枝の才腕によって政財界の実力者や海外の名士に及ぶ多彩な客が集まり中島組の事業は着々と拡大していった。その頃、ガルダスソネ共和国大統領アナンタが来日する。女好きの彼はシャングリラにも現われ、美女をあさった。ガルダネソス国営石油開発の利権を五光汽船におとそうと企む松枝は、アナンタの歓心を買うべく生贄作戦に出るが、大統領の目に止まったのは、関西旅行中に怪我をした際、治療に当った一宮病院の看護婦、三浦かおるであった。アナンタは、かおるにのめり込んでいく。石油開発利権争奪で、一歩中島組に先を越された関東同盟サイドは、野党代議士に中島組に不利になるような情報を流し、打撃を与えようとした。結局、ガルダネソス石油資源開発の利権は関東同盟側が握り、その事業公団設立記念式典が盛大に行われた。中島組の巻返しは天坊一人の暴走となって火を噴いた。式典会場ロビーで待伏せしていた天坊の拳銃が大石に向けて発射された。弾丸はそれたが、この一発は佐倉にとって、大きな敗因をつくる結果となる。それは、全責任を負った若頭・松枝の自殺だった。
スタッフ・キャスト
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佐倉一誠佐分利信
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佐倉雪江東恵美子
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佐倉真樹子折原真紀
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一宮恭夫高橋悦史
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一宮登志子二宮さよ子
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松枝四郎松方弘樹
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片岡誠治成田三樹夫
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宮之浦一夫野口貴史
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白川義雄鈴木康弘
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桑野貴臣丘路千
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舟瀬一郎西田良
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鹿田善行笹木俊志
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紫田和則星正人
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村上三郎志賀勝
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小林信男福本清三
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川島六郎松本泰郎
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梅島照夫成瀬正孝
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若宮洋一郎にしきのあきら
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樽井源吉藤岡琢也
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鷲津玄竜田口計
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岡山大造小沢栄太郎
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河元弥之助嵐寛寿郎
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河元由紀子奈三恭子
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吉田晴夫阿波地大輔
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堪木直也市川好朗
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赤田良彦津野途夫
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大山規久夫内田朝雄
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鬼沢明正小池朝雄
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望月慎介白川浩二郎
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門脇正夫木谷邦臣
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松本晋也矢部義章
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森川久蔵田中浩
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中村忠五十嵐義弘
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関野礼行佐藤慶
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荒浜義一岩尾正隆
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壇久太郎藤村富美男
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岩野忽吉疋田泰盛
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真田重光小松方正
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山田正久広瀬義宣
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川端誠池田謙治
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東野陽介下茂山高也
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平山英格金子信雄
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後藤通産大臣浜田寅彦
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荒崎至芦田鉄雄
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スベル・アナンタユセフ・トルコ
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アブドラ・ダルソノイフバル・ハニフ
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田代圭三渡辺文雄
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長野有島淳平
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瀬戸山錬太郎渥美國泰
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小島正敏田島義文
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奥田中村錦司
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横川健太郎安部徹
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横川英樹織田あきら
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沢田竜次郎河合絃司
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劉仁徳茂山千五郎
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友永志摩靖彦
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アル・サンダースジョジュワ・ローム
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箕輪良行野坂昭如
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箕輪秋子橘麻紀
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高見勲西村泰治
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三保奈津子沢野火子
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前田寿子岡本ひろみ
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本山アンナひろみ麻耶
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サリー沙原里央
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明野みどり星野じゅん
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きわ東龍子
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坂下常蔵有川正治
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富永唐沢民賢
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根本大木晤郎
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刑事友金敏雄
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刑事宮城幸生
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記者A波多野博
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記者B青木卓司
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記者C宮城健太郎
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男A勝野健三
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男B司裕介
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男C鳥居敏彦
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一宮病院受付星野美恵子
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荒崎の秘書森源太郎
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姉小路尚子岸田今日子
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三浦かおる金沢碧
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天坊信助菅原文太
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大石剛介三船敏郎
受賞歴
第1回 日本アカデミー賞(1978年)
ノミネート
脚本賞 | 高田宏治 |
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