にっぽん泥棒物語

劇場公開日:

解説

「赤い手裏剣」の高岩肇と「雪崩(1956)」の武田敦が共同でシナリオを執筆「傷だらけの山河」の山本薩夫が監督した喜劇。撮影は「飢餓海峡」の仲沢半次郎。

1965年製作/117分/日本
原題または英題:The Burglar Story
配給:東映
劇場公開日:1965年5月1日

ストーリー

窃盗、強盗、置き引き、泥棒の種類も多い中で、林田義助はそのトップクラスの“破蔵師”である。狙いをつけた家を詳細に調べあげた末、土蔵に穴を開けて品物をリレーで運び出すと、“ずや師”と呼ばれる盗品買いの処へもってゆき現金に代えるのだ。義助が前科四犯の破蔵師になったのは歯科医の父が死んだあと、母や幼い弟妹を養うため、歯科医を継ぐが、戦争で薬が手に入らず、この商売に入ったのがきっかけだった。こんな義助がある時仲間たちと温泉に遊びにゆき、芸者桃子に認められ世帯をもつことになった。里帰りする桃子に、手土産をと、盗品を渡したのが、義助にケチをつけ、苦手の安東刑事につかまって拘置所ゆきとなった。ここで自転車泥棒庫吉のもとに弟子入りした義助は、保釈になると庫吉と呉服屋に忍びこみ、巡回中の消防団に追われる破目となった。線路づたいに逃げた義助は、その夜九人の大男とすれちがった。その夜明けのこと、大音響と共に杉山駅で列車転覆事件が起った。桃子に訴えられて刑務所に行った義助は、杉山駅列車転覆事件の犯人だという三人の男に会った。だがその中には小男と足の不自由な男がいた。無実を訴える三人の男を見て、義助はあの夜会った九人の男が犯人ではないかと、不蕃を抱いた。やがて、堅気になる決心で出所した義助は、ダム工事場で働くと共に、はなと結婚し、子供も生れた。平和な生活の中で、義助は前科を隠すことに苦心した。だが、昔の仲間の弟であの事件で国鉄を馘となった健二が、弁護士藤本を同伴で、杉山事件の目撃者として証人になって欲しいと訪ねて来た。義助は、安東刑事から“あの犯行は三人でやった”と言わなければ、はなに前科をばらすと脅かされていた。自分の生活を守るため、藤本らの話をけった義助だが、無実の三人が十年の刑を終えたのを聞くと、決心をして、東北高等裁判所へとんだ。あの晩の見たままを語る義助に、安東刑事は、彼の前科をあばいたが、傍聴席から、目顔で応援するはなを見た時、義助は堂々と証言し、裁判官は、義助の証言を全面的にとりあげた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0浅い。

2021年2月17日
iPhoneアプリから投稿

三國アクト開眼期の貴重な資料。 同時期三國による邦画至宝「飢餓海峡」との差は山本薩夫の浅さ。 陰謀史観に過ぎ、為政者は純粋巨悪、労働者は限りなく善、女はか弱い、という浅さ。 人の業を描けないからつまらない。 業をこそ描いた伊丹マルサ2を再見したい。

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きねまっきい

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