「土着信仰への畏怖と戦慄」楢山節考 映画BARシネマーナさんの映画レビュー(感想・評価)
土着信仰への畏怖と戦慄
個人評価:4.5
冒頭の春の息吹と共に、植物・獣・虫達も生命感溢れ活動を再開する。人間達も例外ではなく、春と共に盛り始める。生きとし生けるものは、四季と共に生き、そして死んでいく。
当時の厳しい自然界で生きる村人達も、そんな当たり前の自然の摂理を、村の掟として人間にも当てはめている。
村人にとって死が身近である事の描写が上手く演出され、最後へのシーンに流れる様に繋がっていく。
アリ・アスターのミッドサマーが本作からも着想を得ている事も納得である。自然界の摂理を人間に当てはめた時の土着信仰への畏怖と戦慄。
現代の邦画で、ここまでの作品が作れるだろうか。
パルムドールも納得の素晴らしい作品でした。
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