劇場公開日 1999年12月4日

「【三線の音色とブーゲンビリアの花に癒される沖縄の二つの恋物語。沖縄民謡って、何で聞いていると気持ちが和らぐのかな・・。】」ナビィの恋 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【三線の音色とブーゲンビリアの花に癒される沖縄の二つの恋物語。沖縄民謡って、何で聞いていると気持ちが和らぐのかな・・。】

2024年11月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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幸せ

■東金城奈々子(西田尚美)は都会の生活に疲れ、久しぶりに里帰りをする。
 彼女をトラックで港まで迎えに来てくれていたのは、祖父母の恵達おじぃ(登川誠仁)とナビィおばぁ(平良とみ)。
 その後、おじぃが本土から来た風来坊の青年・福之助(村上淳)を家に連れてきて、奈々子は彼のことが気になりだす。
 奈々子の事が好きな島の青年ケンジの、姿もホンワカしていて良い。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作は、大仰な物語展開がある訳ではない。
 都会から戻って来た奈々子と風来坊の福之助が徐々に惹かれて行く姿と、ナビィおばぁが60年前に泣く泣く別れさせられたサンラー(平良進)が、奈々子が乗って来た舟に乗っている所から始める二つの恋物語が、三線の音色に合わせてゆっくりと繰り広げられる。

■60年前のナビィおばぁとサンラーの恋のシーンはモノクロで映される。そして、島の祈祷師の言葉により別れさせられる二人。
 サンラーは、一人島を出るのである。

<そして、現在。再び島に戻って来たサンラー。何故に戻って来たかは描かれない。だが、自分が戻ってきた事で、島に波風が立った事を知った彼は、再び島を出るのである。彼を追って、海に入り追いかけるナビィおばぁの姿が切ない。
 60年前の恋を、忘れられないナビィおばぁの姿・・。
 一方、島では奈々子と福之助の結婚も映し出される。幸せそうな二人。祝福するかのように演奏される三線。
 何だか、心癒される作品である。>

NOBU