殴られた石松
劇場公開日:1951年12月21日
解説
野坂和馬と受川策太郎の共同による製作で、長谷川伸の原作から「剣難女難 剣光流星の巻」の木下藤吉が脚色に当たり、「のど自慢三羽烏」の渡辺邦男が監督、同じく渡辺孝が撮影を受持っている。出演者は「八つ墓村(1951)」の片岡千恵蔵が、初めて新東宝に出演し、「暁の急襲」の田崎潤の森の石松に、「真説 石川五右衛門」の花柳小菊、「剣難女難 剣光流星の巻」の黒川弥太郎、その他山口勇、尾上菊太郎、澤村國太郎などが主な顔ぶれである。
1951年製作/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1951年12月21日
ストーリー
尾張の保下田久七との喧嘩出入りが簡単に手打ちとなり、石松は物足らぬ思いで森村へ墓参りに帰ってみると、幼馴染の常吉の兄惣吉が無惨に殺されていたという騒ぎであった。犯人は常吉の情婦お澤に横恋慕した浪人鬼頭桂之進であったが、それを目撃していた田村の平七は巻きぞえを恐れて何処かへ姿をくらましてしまった。吉田の宿で石松からこの話をきいた次郎長親分は、生き証人の平七を探し出して法に訴え出るのが一番だといってきかせた。その平吉が仲々見つからぬのにいら立った常吉は、折から見かけた桂之進に鉄砲を放って失敗し、捕らえられてしまった。伊勢の旅から帰った次郎長は、お澤から常吉の入牢をききいよいよ近く伝馬町送りになることを知った。そこで、彼の口ききで常松は五日間釈放してもらい、石松と一緒に平七の行方を探すことになった。そして血眼の石松が、喧嘩を売った相手が、人もあろうに沓掛の時次郎。しかし物のわかった時次郎はかえって石松の味方になってくれた。次郎長は平七を探し出してくれ、時次郎は常吉と石松が桂之進を討つ助太刀をしてくれたのだった。