泥の河のレビュー・感想・評価
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時代に翻弄される家族の物語
午前十時の映画祭にて鑑賞。
舞台は第二次世界大戦から十年程経過した大阪。
貧乏ながら店を開いている家族の元に、一隻の船がやってくる。
船にはまた一つの家族。
その交流を描いた映画です。
たった十年程の時の中で、時代に乗って行ける人、反対に置いていかれる人が描かれており、これに関しては今の時代でも言える事。
悲しいけどそれが性(さが)なのよね展開もある。
逆に現代では描けないだろうなと思う部分。
それは境遇に負けない子供達の純粋さ。
本編にて「子供は親を選んで生まれてくる事は出来ない」と言うセリフが心に沁みました。
出てくる子役、田村高廣さん、藤田弓子さん、加賀まり子さん、良かった。。。
昔の映画で有名で無くても良い映画がまだまだ有る。
そう実感させてくれた映画でした。
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 とてもいい映画です
第二次世界大戦が終わり、復興しつつある大阪の片隅に、まだまだ戦後を引きずって、ひっそりと生きている人たちの物語です。
田村高廣の、飯屋の親父が素晴らしい。戦後のドサクサをどうやって生き延びて来たか明確には知らされませんが、子供たちに見せる手品なども、彼が生きるためにどっかでやっていたイカサマ芸のようにも見え、今の家族も、一体どんないきさつで家族になったのかと、いろんなことを考えさせられます。
廓舟で家族を養う加賀まりこの姿も、哀れさと色っぽさが同居します。こんな時代もあって、今の日本があるんだよねと、しみじみ思わせる名作です。今のこのおかしな時代に、この映画をリバイバル上映された方々の見識に、拍手を送りたいです。
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