どら平太のレビュー・感想・評価
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ぼく、ドラ平太
タイトルロールであの明朝体のどデカい文字で出演者の名前がバンバンと出ると、ああ市川崑よなあと嬉しくなってくる。
ただこの映画の場合は、「木枯し紋次郎」などと違って、為政者側が身をやつして悪を成敗するという所謂「水戸黄門」「遠山の金さん」パターンなので、あまり好みのプロットではなかった。脚本は四騎の会、黒澤明、木下恵介、市川崑、小林正樹の4人の共同執筆ということだが、かつての黒澤組の橋本忍、小國英雄、菊島隆三らほどには実を結んでいないようだ。各々の個性が違いすぎたのかもしれない。
最後の単身敵地に乗り込んでの大立ち回りはどう見ても無理がある。一瞬でも切っ先のタイミングがずれていたら十中八九死んでいる。また、浅野ゆう子の役柄は完全に浮いている。
最後の最後で落語ネタ「馬の田楽」で落とすとは思ってもみなかった(原作の「町奉行日記」にはこのくだりはない)。
痛快時代劇
痛快でした。
正義(お奉行)が悪を裁き、笑いパート(浅野ゆう子さん)も用意されており、これぞ時代劇という安心して観ていられる王道パターン。
権力を握った組織の腐敗は、今も昔も変わらないのかも。
役所広司が50人峰打ちの大立ち回り!!
2000年。監督:市川崑
世知辛い社会に生きる現代人には溜飲の下がる映画です。
江戸幕府から或る小藩に出向を命じられた町奉行の小平太(通称どら平太)。
その役目は小藩の不明瞭な会計と「壕外」と呼ばれる治外法権となった
ヤクザや商人の仕切る地区の浄化に派遣されたのだ。
どら平太(役所広司)の野放図なキャラクターと滅法強い。
殺さない剣は「峰打ち・・・刀の背で打ち気絶させる剣法)
どら平太のやり口はほぼスタンドプレイです。
こんなに「上手くいくメェー」
が本音ですが、一匹狼が、小藩の腐敗を根っ子から正す所は、胸がすきます。
1969年に4騎会(黒澤明・木下恵介・市川崑・小林正樹で作った会)が、
「世界をあっと言わせる映画を4人が好きなパートを演出して撮ろう」
計画は頓挫したが、市川崑がこの企画を引き継ぎ完成させた。
欲を言えば、役所さんも良かったけれど、三船敏朗で観てみたかった。
遊び人を装った町奉行が、私腹を肥やす藩の悪人を成敗する。 お約束の...
遊び人を装った町奉行が、私腹を肥やす藩の悪人を成敗する。
お約束の勧善懲悪モノだが、結構楽しめる。
町奉行は藩のトップではないという事実を初めて知った。
粋で勝負どら平太
役所広司扮する新任町奉行望月小平太はどら平太と呼ばれていたが10日経っても奉行所に出仕しなかった。ゴミ溜めの毒の根を絶ち堀外の掃除をしようとしていた。どうも浅野ゆう子扮する気っぷの良い芸者こせいには弱い様だ。ワルの懐にひとり飛び込んで正体をつかみ取り込んで行く。しかし菅原文太の貫禄も桁違いだ。果たしてどら平太は如何に勝負するのか? 浅野ゆう子が粋でいいねぇ。
脚本ありき
脚本が豪華とのことで観賞。
こうあるはずだったのでは、という画を思い浮かべてしまった。
つまり、自分の思い通りにいかなかったストレスによりあまり楽しめなかった感じだ。
でも、昭和の映画だったなら血が吹き出し、連続したアクションだったはず。
敵を欺くには先ず味方から…
町奉行の作戦も良いけれど、最後の裁き、成敗が上手いです。みんな、唸るしかない(^^)。
ただ演出や言い回しが昭和のコントみたいで残念です。アクションもリアクションもいまいち。あれだけ斬って血が一滴も出ないのがチャンバラという感じ。
浅野ゆう子さんの話し方は、芸者と言うより、武家の奥方にしか聞こえません。。。
菅原文太氏は渋い。
痛快時代劇! ネットでの評判は芳しいものではないようだが、 とんと...
痛快時代劇!
ネットでの評判は芳しいものではないようだが、
とんと面白い時代劇が見られなくなった昨今、それもあってか実に楽しく見ることが出来ました。遊び人的なお奉行様が悪を成敗するという王道ストーリーも安心感あり。
役者陣も豪華です。なかでも菅原の文ちゃん、やっぱシブいわ。主演の役所広司も若々しい。
ところで役所広司と言えば今は『陸王』ですね。今晩の放送も楽しみですね。『陸王』と言えばいつも挿入歌に泣かされますね。歌っているのは、リトルグリーモンスターです。今日もジュピターなのかな?劇中、いろいろな曲が使用されるようです、こちらもお楽しみに!
個人的嗜好を押し付け申し訳ありません(笑)
個人的ついでに…エンドロールにて私と同姓同名、発見。点数up(笑)
切れる男達。
なかなかの秀作!
用心棒シリーズや椿(桑畑)三十郎などの作品をさらにグレードアップ!
好きだねー この人、だらしないのがカッコいい
次男坊だからこその自由な発想でね
かくゆう私も次男坊ですがそれはさておき見てない人は是非々々!
血気盛んな若侍役に松重豊さんを発見、古い映画の密かな楽しみなんですよね
でわでわ
昔ながらの古い感覚の時代劇
総合:60点
ストーリー: 60
キャスト: 65
演出: 50
ビジュアル: 70
音楽: 65
新しい映画だが脚本は古いらしく、内容は昔ながらの勧善懲悪な時代劇。映画が何よりの娯楽だった昭和の中ごろならば、このような劇は大うけだったのだろう。物語としては、自分の悪い情報をわざと流させる情報操作とか潜入操作とか、そういうサスペンス的要素もあって悪くはなかった。
だがとにかく全体に感覚が古い。昔ながらの時代劇独特のわざとらしい説明的な台詞回しや、たった一人で敵の本拠地に恐れもせず乗り込んでいくとか、多勢に無勢でも主人公があっさり勝っちゃっうお約束のチャンバラ、そこに義理やら男気やらが盛り込まれている。今時の作品なのにこの内容かと、演出の進歩の無さにちょっとがっかり。とにかく悪役を強くて頭のいい主人公がやっつけるだけのお約束映画が見たい人にはいいでしょう。これがまったくの駄作だとまでは思わない。しかし現代の映画の水準を考えれば、現実無視したあまりの使い古された内容と演出では、評価できる作品とまでは言えなかった。
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