「小さな佳作。世代によるね。」トキワ荘の青春 満塁本塁打さんの映画レビュー(感想・評価)
小さな佳作。世代によるね。
時代の変遷と同じく、漫画もアニメも日々更新変化されていく、紙の少年漫画誌の衰退もあるだろう、今後も
だから昭和の漫画家の大物、スター漫画家を輩出したトキワ荘を描いたこの映画も世代によるだろう、受け止め方は。
それにしてもあの一世を風靡した赤塚不二夫にあんな低迷期は驚きだし、つげ義春と親交があったとは意外。
どうでもいいですけども、今の若い人。「つげ義春」結構シュールでいい感じだから「ねじ式」だけでも一読をオススメします。図書館によっては置いてあるところ有るから。
映画の話に戻ると
静かな映画だけれども、見やすく仕切られた穏やかな構成で、和ませる映画である。
時代背景も昭和30年代初頭から中盤の前あたりまでで、
やはり世代により感想は大きく異なるでしょう。それほど昭和は遠くになりつつある。
平成生まれ以降の若い衆だったら、映画マニア、漫画マニア、レトロ好き を除いて当然「なんですかコレ」の世界であろうし、
昭和20年代、昭和30年代生まれだったら直球ど真ん中であろうし、昭和40年代生まれもほぼ理解できる世代だろう。
そう言う私は40年代生まれ、結構楽しめた。
確かに大きな動きの少ない静かな映画だ。でもそれが当時の、パソコンもスマホもテレビも派手な出版物もない時代の時の流れに則してリアルではないだろうか。同じアパート内でもすぐに売れっ子になる者、全く芽の出ない者、堅調ではあるが徐々に確実に時代から取り残されていく主人公。
ただ、世の中皆んな貧乏でモノ不足だから、皆同じ安アパート軒の下で、いい時代ではあるよねぇ。貧相なキャベツと葱の炒め物だけの宴会も楽しそうだなぁ。
コメントありがとうございます。
俺は昭和30年代なのでドストライクなのにのめり込めませんでした。10年以上開いてるからかな?
かぐや姫の歌にも「キャベツばかりを食べていた」なんて歌詞がありましたが、俺の世代ではキャベツが高かった…