「普遍的日常」東京物語 赤ヒゲさんの映画レビュー(感想・評価)
普遍的日常
20年前か30年前かも定かではありませんが、初めて観たときは退屈でした。以来、小津作品は自分の好みではないと思って敬遠してました。でも、大好きなアキ・カウリスマキ監督は、今作を観て映画監督になったわけだし、ヴィム・ヴェンダース監督も小津監督を敬愛してやまないというし、ずっと避けてるのもどうかと思い直して、昨年、「彼岸花」(58)を観てみたらとても面白くて、「そろそろいいのかな?」と思っていた矢先、丸の内TOEI「昭和100年映画祭」で上映されるというので観ました。期待ハズレだったらショックだなという心配は杞憂でした。モノクロームの昭和の風景や暮らしぶりは少年時代を想起させて懐かしく、親子の情愛、夫婦愛、旧き友情は、どこかで自分の半生に重なり、とても身近に感じられました。若い頃には退屈に思えた平凡な出来事も、いつかは消えゆく儚きものという実感があると、全く違う感慨がありました。原節子扮する紀子にとって平山周吉(笠智衆)ととみ(東山千栄子)は義父母に当たるので、自分の義父母のことと重ねて生前のご恩なども思い出しながら、人の老いや死についても感じました。派手なアクションもなく、宇宙人も出てこないし、美男美女のラブシーンもない、若者には退屈かもしれない映画の面白さがわかるようになってちょっと嬉しい映画体験でした。
ユキウキ様
コメント、ありがとうございます。
>自分も大好きな作品です。
いつかレビュー書いてみたいです。
レビューを書かれたら読ませていただきますね!
私の評価はかなり好み重視なので、どんなに名作でも秀作でも「5」はなかなか付けません。その逆にいまいち、駄作なかっていわれている作品でも自分が大好きと思ったら「5」です。今作については、若い頃に見たときは全く理解不能で低評価で、自分の方が変化して今は満点という、とても面白い映画体験でした。
赤ヒゲでした。
星五つつける気持ち、わかります。
自分も大好きな作品です。
いつかレビュー書いてみたいです。
あと、自分の他のレビューに
共感、ありがとうございました。
^_^