劇場公開日 1965年3月20日

「当時の風景や人々の顔がすごくいい」東京オリンピック 散歩男さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0当時の風景や人々の顔がすごくいい

2019年12月18日
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鑑賞方法:VOD

昔テレビで放送されたのを家族で見た記憶がある。両親はリアルタイムで見てて、その当時の話やこの映画の評について解説してくれた。「芸術になってて、記録映画としてどうなのか、って議論になったのよ」と。両親は否定寄りであった。

今改めて見ると当時の市井の人の意見も理解できる。市川崑は完全に撮りたいスタイルが出来ていてそれを崩さない。全編スタイリッシュで美しい映像。脚本もあったというから驚く。アスリートを一種の素材として、オリンピックをトリミングしている。何を写し、何を使うかは編集次第。一般的なスポーツ記録映画を見馴れている者にとっては驚くほかない。

しかし、もし凡庸な記録映画が作られていたらどうだったであろうか。それはわからない。
1964年東京五輪はこの独特なスタイルの映画と共に記憶の中にある。それで良い。

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散歩男