劇場公開日 1959年7月1日

「【”この恨み晴らさで置くべきか・・。”熱帯夜にはヤッパリ正統的日本怪談時代劇だね!アイドルホラーよりも、ずっと情念が籠っていて怖い怖い。で、令和の時代にこの映画を作ることを考えて見たの巻。】」東海道四谷怪談 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”この恨み晴らさで置くべきか・・。”熱帯夜にはヤッパリ正統的日本怪談時代劇だね!アイドルホラーよりも、ずっと情念が籠っていて怖い怖い。で、令和の時代にこの映画を作ることを考えて見たの巻。】

2025年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

難しい

■備前岡山で結婚しようとしていたお岩(若杉嘉津子)の父・四谷左門が心変わりをした事で斬殺した浪人民谷伊右衛門(天知茂)は、その事実を隠し、お岩と妹お袖を連れて、四谷左門を斬った者を探すと言い、江戸に移り住む。
 その途中で、四谷左門の手下で伊右衛門に悪事を吹き込んだ直助はお袖の恋仲である与茂七を、伊右衛門と共に滝つぼに落とす。
 だが、ある日、伊藤喜兵衛の娘・お梅(ナント!池内淳子)を絡んできた男達から助けたことで立身の道が開けた伊右衛門は、お梅との祝言を決意し、直助の悪魔の囁きもあり、邪魔になったお岩の毒殺を計画するのであった。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・令和の時代、中学生や高校生の方々はどれだけ、日本三大怪談と言われている”東海道四谷怪談”や、”番町皿屋敷“や”牡丹燈籠”を知っているのだろう、と今作を観ながらふと思ってしまったのである。
 それくらい、この今から65年前の怪談物語は良く出来ているのである。

・伊右衛門の立身出世を求める思いと、そこに入り込んで来る直助の悪魔の囁き。それに抗えずに、言いなりになり子も出来たお岩に対しての、毒を盛る余りにも惨い仕打ち。
 更には、お岩には嫌らしい僧侶、宅悦との密通の罪を着せようとする企み。そして、宅悦が毒を盛られたが故に、顔が醜く腫れあがったお岩の顔を見て仰天する中、お岩は悲観して首を掻き切り自害し、宅悦は伊右衛門により切り殺され、不義密通をしたモノとして戸板に2名を貼り付けにして、流すシーンは実に惨くも怖いのである。

・演出も本格的で、随所に使われる本物の蛇。直助の足に多数の蛇が絡まるシーンは気持ち悪い事限りなし。
 あとは、戸板に打ち付けられたお岩さんが、天井に張り付いて居たり、水の中から浮かび上がって来たり・・。怖いなあ。

■で、思ったのであるが、もし中学生や高校生の方々の多くが、”東海道四谷怪談”を知らないとすれば、今作を人気俳優を起用して公開すれば、全世代に受け入れられるホラー映画になり、大ヒットするのではないかと思ったのである。
 で、脳内でキャスティングしてみたのである。

 1.まずは、伊右衛門
   ・・この人は直ぐに決まった。横浜流星さんである。我ながら、ピッタリである。

 2.宅悦
   ・・ウーム。内山信二さんなんて、どうでしょうか。

 3.問題のお岩
   これは、ムズカシイ。
   大体、キャスティングを受ける女優さんって、いるのかなあ。
   どこか、儚げで大変に美しい純和風の女優さんと言えば・・、
   ヤッパリ、浜辺美波さんではないだろうか。
   説得が大変であろうが、受けてくれたら大ヒット間違いないと思うのだがなあ。

<今作は、正統的日本怪談時代劇であり、実によくできているし、情念もバッチリである。名品であると思う。
 で、私の案を何処かの映画会社さん。真面目に検討してくれないかなあ。大ヒット間違いなしだと思うのだけどなあ。
 横浜流星さんと浜辺美波さんのファンの方々、怒っちゃ嫌よ。>

NOBU
PR U-NEXTで本編を観る