「江戸時代もまだ庶民には厳しい」近松物語 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
江戸時代もまだ庶民には厳しい
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総合:75点 ( ストーリー:80点|キャスト:75点|演出:65点|ビジュアル:60点|音楽:65点 )
同じ溝口健二監督の『雨月物語』で描かれた戦国時代よりもちょっと時代が下った江戸時代の話。
戦国時代よりも相当に安定しているとはいえ、家や身分といったまだまだ古い制度が幅をきかせている融通のきかない社会で、自我の目覚めを経験する二人の姿が悲しくもありすっきりもする。最初のほうに出てくる、市中引き回しにされる不義の男女の姿でだいたいその後の物語の流れは読める。それでも古い社会の決まりから解き放たれて自分の思いに素直になった部分には、悲劇の中で救われたようにも感じた。
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