劇場公開日 1991年1月15日

「【”私のお山・・。”今作は誘拐された老婆が、誘拐した根は善良な若者3人や、警察、そして”お国”まで手玉に取る痛快なる反権力ヒューマンコメディである。】」大誘拐 RAINBOW KIDS NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”私のお山・・。”今作は誘拐された老婆が、誘拐した根は善良な若者3人や、警察、そして”お国”まで手玉に取る痛快なる反権力ヒューマンコメディである。】

2025年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

知的

幸せ

■紀州の山林王で82歳の大富豪・柳川とし子(北林谷栄)が、虹の童子(レインボー・キッズ)と名乗る若者3人組に誘拐され、身代金5000万を要求される。
 すると、老婆はその額を聞いて激昂し、自ら身代金を100億円にするよう犯人に逆要求する。
 その老婆を自らの恩人と慕う鬼の県警本部長、井狩大五郎(緒形拳)は、そんな実情も知らずに捜査を開始する。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・実に小気味よい、反権力誘拐コメディ映画である。

・老婆は、若者三人組を手玉に取りながら、実は10キロも夏痩せした自分の体重を見て、自分の最期を感じ、一芝居打ったのである。
 そして、老婆が、夏場になると夏痩せする意味合いも、じっとスクリーンを見ていればよく分かるのである。

・自分が死ぬと子供達を戦争で死なせた”お国”に大金を取られるために、身代金を100億円に上げ、遺産相続で国に取られるお金を減額し、更に若者三人組を更生させ、頼りない子供、孫たちの結束も高める一石三鳥の計画は、ナカナカ見事である。
 この老婆の計算が、直ぐに分かった貴方もナカナカである。

<今作は、誘拐された老婆が、誘拐した根は善良な若者3人や、警察、そして”お国”まで手玉に取る痛快なる反権力のヒューマンコメディなのである。>

NOBU