劇場公開日 1966年12月10日

「初めて刀を抜きました」大魔神逆襲 うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0初めて刀を抜きました

2021年8月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

オプションに鷹も付いてます。
主役は子ども四人。
揉めている隣国に連れ去られ強制労働させられている木こりの子ども達が“魔神のお山”を越えて親を助けに行くお話です。

過去2作品に比べて、特撮の技術、破壊シーンのアグレッシブさは向上しています。
冒頭の災害シーン(荒神さまのお怒り)は中々の迫力です。手を降り脚を踏みしめるだけで自然災害のオンパレードが発生するのを見ると気分で大魔神が山で暴れているのを想像してしまいました。
(ノ`Д´)==』オラァ~

ですが、何でしょう…神様が怒って天誅喰らわすのはパターンですが、理由が“父ちゃんたちを救いに山越えした子どもの願い” と言う…。
勿論、飛騨守さまも酷いことは酷いのですが、過去2作品の様に直接魔神像に何かした訳でもなく、子どもの願いに呼応していきなり襲われた飛騨守からすれば「あれは何だ?」しかないので、大魔神が罰を与えるギミックとしての役割しかないのがちょいもの足りません。

では物語の中心はと言うと、鶴吉(賢い)、金太(堅実で論理的)、大作(大柄で鈍いが腕力あり)、杉坊(穏行のセンスあり)の山登りアスレチックです。
杉坊が単なる足手まといでなく、笑える活躍もあるので面白みがありますが、それだけで作品が良くなる訳でもありません。
過去の2作品が時代劇らしい重厚さを見せていたのが、子どもが主役になり一気に物語の流れが切れ切れになりもうひとつ乗りきれませんでした。

唐突に抜かれた宝剣も“抜けるんだ?”と驚きはしたものの、こんなので刺したら人間真っ二つになりそうだけど、飛騨守いけてたなぁ。

お山に雪が降り積もるシーンから、今作の大魔神は雪で締める感じでしたが、前作の水ほどハマった気はしませんでした。

大魔神シリーズ…続かなかった理由は客層の設定を失敗したのかな?
ガメラは子どもの味方だったけど、それによせたのかな?

うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)