大魔神怒るのレビュー・感想・評価
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早百合の物語
大魔神第二作目は、八雲の湖の近辺が舞台で、湖の真ん中にある神ノ島に武神像(“はに丸くん”の顔をした大魔神の像)があります。あちこちに武人像があるのか、それとも別の世界線なのかは、三部作をすべて観てから考えることにします。
本編79分なので約20分毎に四つに分けてみます。
一、序盤の20分は、早百合のお父様が殺害されるまでです。
二、次の20分は、“はに丸くん”破壊後、神ノ島から十郎が出発します。
三、はりつけにされた早百合が涙を流すところまでが20分。
四、ラストの20分は大魔神登場、そして「完」の文字で終了。
大魔神は悪人をピンポイントで狙い、早百合の味方であることが分かっているので安心でした。
さすが三隅研次
1作目と続きものではなく、
話は更地から〜だったので
1作目と比較して観れて面白かった。
さすが三隅研次監督な見応えのある殺陣シーン。
ストーリーも、人間達がそれなりに頑張ったが行き詰まったとこで満を持して大魔神参上!で観ててストレスがない。
大魔神がしっかり出るまでの怪奇演出も、安っぽくなくて面白い。
が、大魔神の特撮シーンは一作目の方が見応えがあるように思って、特撮映画奥深いな〜と思った(映画自体の出来と特撮シーンのクオリティがイコールでないとことか)
大魔神が人間を掴まずただ練り歩いてるだけだし
悪玉の藩主の処刑も1作目のバイオレンスな感じの方が良かった。
湖が舞台なので、水が割れたり、吹き出したり
霧を使った演出とかおもしろくって良かったな。
全体的には1作目より好き。でも特撮シーンは1作目が良かった。
【”十戒”水戸黄門も真っ青の悪逆非道なる領主を罰する大魔神の重厚な姿には圧倒される。裂けた湖から大魔神が現れるシーンは驚嘆する作品である。】
■圧政が敷かれる御子柴領では、若き城主・千草十郎といいなずけの早百合が暮らす平和な千草領に逃げ込む人が絶えなかった。
ある晩、領主の御子柴弾正は千草領に侵攻、十郎たちを火刑に処そうとする。
さらに、守護神として湖に祭られていた武神像を破壊し…。
◆感想
・前作に増して、悪役の御子柴弾正の非道なる行いが凄い。
・ナント、島の神を火薬で爆破するのである!
■だが、爆破された筈の神は、大魔神となり湖を割って現れ、火刑に処されようとした早百合姫(藤村志保)を助け、船で逃げる御子柴弾正は大魔神の炎により、十字架の磔刑の様に事切れるのである。
<第一作から見ているが、このシリーズは悪役が磔刑で事切れるのである。そして、矢鱈と十字架が使われるのである。
隠れキリシタンを思い出す。
時代劇との融合度合いも宜しき作品である。>
フェミニスト
当時としてもけっこう金をかけ、情熱がこめられているのが分かり、滅法面白い!!
これは諸手を挙げ喝采したい気分。笑
善悪の構図が明快で、その狭間に守り神であり怒りの神でもある「大魔神」が決定的存在として君臨するという図式にしびれてしまう。
セットも金をかけているし伊福部さんの音楽も言うこと無し。脚本もメリハリがありダイナミック!
ゴジラもキングコングもそうだが巨大生物には人間はなすすべ無しということ。いわんや鎧兜を身にまとった「大魔神」にはおそらく現代の最新兵器も敵わないだろう。何といっても神なんだから・・・
これは2作目みたいだが最初の「大魔神」を見逃したのが非常に悔やまれる・・・(小さいころ見た記憶はあるがもはや忘却の彼方)
恐れ入りました。
千草家VS御子柴家
御子柴領の貧困ぶりは何となくわかる。
貧困なだけに豊かな千草領への侵攻、戦国のならいからすればある話。
物語は侵略戦争から始まる。
前作の山の中とは違い、湖を中心に見事なセットとロケーションが雰囲気を盛り上げています。
今作のテーマは水です。
主演の本郷功次郎、藤村志保
湖の真ん中にある島に祀っている魔神像は雰囲気抜群です。
前作よりパワーアップした神をも畏れぬ不届きものたちは爆薬で魔神像を吹っ飛ばす荒業を見せています。この時代にこんだけの火薬持ってたら天下とれるかも?御子柴弾正の領土は貧しそうなのに火薬は持ってるんだ…。
容易に千草領を占領した御子柴軍、意外に領民に手を出しません。乱暴狼藉しそうなんだけど、観客の年齢層からマイルドな雰囲気(笑)
ただ一方的に御子柴が神様に祟られる展開です。
湖を割っての進撃シーンは粗が目立ちますが、精一杯作られており、「おお~頑張ってる頑張ってる」と思える出来です。
尚、前作では磔にされていた人間を放り投げる描写がありましたが、流石に藤村志保を投げ捨てたりせず、ソッと置く魔神さま(笑)
ここまで来ると後は罰当たりな方々は皆…
ラストは乙女(藤村志保)の涙と同じく、水滴になり消えていく大魔神…粗は目立ちますが昭和の特撮らしい出来は哀愁すら感じます。
キャラクターが成り立っている。
無言なのがいい
66年大映。
大魔神1作目はなぜか学校行事で市民会館で見た記憶がある、制服姿で。見終わった後に皆で感想を言い合ったな。あれ何だったのか。
それはさておきこの2作目、監督は三隅研次。しっかりと作った時代劇である。台詞などもビシッと決まっており気合すら感じる。手を全く抜いてない。
しかし見所はやはり特撮部分で(大魔神出て来るのまだかな〜)と思ってしまうわな。だがドラマ部のえげつない展開に唸らされる。画ぢからが強い!
大魔神出てきてからは圧巻。特撮も見事な出来。無言でドシンドシン歩いて壊しまくり。悪い奴らは暴力で懲らしめるしかないのだ!!ケリのつけかたも徹底しており、勧善懲悪ドラマとしてスカッとしました。監督の暴力性にも痺れた。
藤村志保は綺麗!
ハッキリ言ってマンネリ
1966年8月公開
前作が同年3月公開だからたったの5ヶ月で撮っているわけですがクォリティーは維持されています
むしろ前作の反省点をしっかりと生かしており、出来映え、完成度は高いといえます
主人公の本郷功次郎も、ヒロインの藤村志保も素晴らしい
特に藤村志保の美しさは特筆もの
その彼女が張り付けにされ火炙りにかけられる映像はいけない嗜好をそそるものです
前作はガメラ対バルゴン都の併映でしたが、本作は座頭市との併映なので、完全に大人路線で子供は相手にしていないということです
特撮も屋根瓦の崩落など見事なミニチュアワークで技術も向上しています
霧の立ち込める湖水を舟が進むシーンは、あの溝口研二監督の名作雨月物語を彷彿とさせる程の美しさ
本編も流石、三隅研次監督と言える時代劇です
ただ基本的物語の構造は同じです
ハッキリ言ってマンネリです
どうなるか結末は観客全員が分かっているのですから発展性のない作品と言うしかありません
大映京都撮影所は、自身の得意な時代劇で特撮をやるにはどのような作品が撮れるのか考えなければならないということです
その答えは早くも4ヶ月後の同年12月のシリーズ第三弾大魔神逆襲として出されることになります
なんと大魔神シリーズは1年の内に三作も作られたのです
しかしそれはこのシリーズの息の音を止める事になってしまうのです
妖怪という結論にいたるのはその失敗を経ないと気付けなかったのです
藤村志保!
八雲の湖の中央にある神の島には武神像が祀られているのだが、結婚式を機に参ると、武神の顔が朱に染まる。何か良からぬことの前兆だ。その晩、千草城内に御子柴一族が襲撃をかける。当主の千草十郎(本郷)が不在だったため引き続き名越家城内に押し寄せるのだ。あくまでも平和的に解決しようとする名越。湖の神の怒りに触れるぞ!と警告したにもかかわらず、御子柴は言うことを聞かない。名越早百合(藤村)は行方知れずとなった十郎と殺された父を思い、武神像に祈りを捧げるが、武神像を破壊しようと御子柴がやって来る・・・
1作目の『大魔神』とは全く繋がりのないストーリーだが、戦国時代の争いの物語はとても丁寧に作られている。『十戒』のように湖が割れて大魔神が登場するシーンは印象深いが、それ前に藤村志保が磔にされる絵が何とも言えないくらいにいい!
前作とは違う場所だな。ということはこの大魔神は前作とは違う、さしず...
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