劇場公開日 1963年1月3日

「特技監督、円谷英二の戦闘機映画」太平洋の翼 mittyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5特技監督、円谷英二の戦闘機映画

2019年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

太平洋戦争末期の日本が暗澹たる時期を迎えていた時の話にしては、重苦しさはあまり感じられず、戦地からパイロットにスカウトされた3人の大尉を中心とする、戦時下の青春群像劇のような感じでしたが、「あと、5000機しか軍用機はなく、それらすべてを特攻にして敵に向かうしかない」と司令部で決定されても、「人間は爆弾ではない」と、決して最後まで挽回を諦めない三船俊郎の強い心意気には、そうだそうだと応援したくなるものがありました。

滝大尉が機体の重量を減らすため、瀕死の状態の兵士やすでに亡くなった仲間を、機体から放棄するシーンが痛々しかったです。

三船俊郎、西村晃、加山雄三、夏木陽介、渥美清、佐藤允……立派な俳優陣で男気がすごかったです。佐藤允という人のキャラが印象的で、なんか、すごくかっこよかった!

最初のテロップで、
特技監督:円谷英二、と出たので、びっくりました。
円谷英二と言えば、怪獣映画専門だと思っていました。あとでwikiで調べたら、多くの戦争ものにも携わっており、操縦士を夢見て飛行学校へ行った過去もあったそうで、映画界に多大な功績を残した、偉大な人だったのだと改めて知らされました。

終戦記念日に見たのですが、戦争から続いて平和があるのだなと思ったと同時に、いろいろ勉強になりました。紫電改、松山343航空隊など、実在のものですが、その存在すら知りませんでした。

合掌

mitty