「今の日本には痛烈な一本!」台風騒動記 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
今の日本には痛烈な一本!
「白い巨塔」「華麗なる一族」などで知られる社会派の巨匠・山本薩夫監督による1956年の作品。
台風が通り過ぎたとある町の、小学校の改築を巡るてんやわんやの人間模様。
天災があったにも関わらず町議会は我が身の事ばかり。改築の為国から出る補助金を何としてでも得ようと捏造・隠蔽する。その為接待やら何やらで宴会に明け暮れ、町の事はほったらかし。
映画の中で描かれている事が、まるで今の日本そのもの。
そんな人々の姿を、滑稽かつ皮肉たっぷりに綴る。
映画の冒頭で…「天災は恐ろしいが、この国では天災の後に、もっと恐ろしいものがくる」…と、ある。
天災より人間のエゴの方がよっぽど大騒動だ。
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