「台風到来で狂気狂乱する昭和。コロナ禍到来で抑制する令和。」台風クラブ ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)
台風到来で狂気狂乱する昭和。コロナ禍到来で抑制する令和。
昨年、佐久間宣行のYoutubeへの出演でハネ、大ブレイクを果たした福留光帆は、
コロナ禍を高校生の時に迎えたそうだ。
多感な時期に、高校生活をコロナ禍による自粛で過ごす抑制的な日常は、
想像しただけでヤバさを感じるし、人間形成的に悪影響が出ないか心配になる。
福留光帆の場合は、AKB48のアイドルグループに加入を果たすも、
コロナ禍到来により、アイドル活動のほとんどを制限され、
名ばかりアイドルになってしまう。
日常に戻っても自粛により、高校生活のイベント事のほとんどが出来ず、
ようは何もしないまま高校生も卒業、
アイドルも卒業し、失意の中ニート生活を経て、
大好きなボートレースばかり観戦し、
たまたま呼ばれた佐久間宣行のYoutubeで、
たまたま元アイドルらしからぬ大喜利の才能がバレて、
たまたま毒舌の才能がバレて、
出演するたびに100万再生を超える、ニュースターになってしまった。
しかし、タレントとしての秀でた才能の割に、メンタルが異様に弱く、
途中体調を崩して休養を挟んだりと、不安定な面をちらつかせるのは、
やはりコロナ禍の自粛や抑制的な生活の影響もあるのではないだろうか。
この映画は80年代に、鬱屈とした日常を過ごす、思春期特有の不安定さを漂わせる中学生たちが、
たまたま台風が上陸した際に学校に閉じ込められ、
台風到来と共に、抑制や冷静とは全く逆のベクトルの、
高揚と狂気の興奮に包まれ、下着姿で乱痴気騒ぎをするお話。
実際は、台風が来る前から、
夜な夜な学校のプールに不法侵入したり、
同級生を溺死寸前まで、はしゃいで追い込んだり、
放課後の教室内で、男子生徒が女子生徒に性加害目的で襲撃したり、
ドアを入ったり出たりしながら、「ただいま」と「お帰り」を独り言を言いながら繰り返したり、
狂気の一面を日常の中にチラつかせているのだが、
台風をシグナルサインとして、理性のタガが外れる中学生たち。
「全くわけがわからない」
('ω')ノ
実際はなんとな~くわかってしまうのだが、
「あのなぁ、世の中には福留光帆ちゃんみたいになぁ、コロナ禍のせいで修学旅行にも行けない子たちがなぁ、、、」
と、大人として諭したくなる説教感情が、理性のタガが外れる者たちへの理解や同調を阻む。
お前らの気持ちを理解し汲んでしまうと、人として終わっちゃうんだよ。
(=゚ω゚)ノ
若気の至りは、世のオジサンやオバサンたちも、実は誰しもが経験する所。
だからこそ、触れたくない部分でもあるし、理解者になりたくない気持ちもある。
若気の至りへの理解は、自分の子供が補導されて、身元引受人になる時だけで十分じゃ。
中学生たちの拙い演技や、80年代らしさの漂う小便臭いティーン世代の演技も、
ぶっ飛び過ぎたストーリーも、おっぱいが見えそうではっきり見えないし、見たいとも倫理的に叫べないもどかしさも、
全部嫌い。
嫌いだわぁ。眠すぎてキツかった。クソ映画。