「壮絶な話だった」大地の子守歌 ツネさんの映画レビュー(感想・評価)
壮絶な話だった
・お遍路のシーンから始まって、おりんが目が見えなさそうにしているけど、闊歩してるから違うのかなと思ったら右目が失明で左目がぼんやりしか見えないという事で、やっぱりそうだったんだと後半で思った。
・曽根崎心中の時にも感じたことだけど、全員、勢いよくしゃべってるなぁって思った。
・捨て子?のおりんと老婆の二人家族で早々に老婆が亡くなって山中の村で天涯孤独になっていた。老婆が亡くなったことを許容できなかったのか、村の人間にばれたくなかったのか、どっちだったんだろうと思った。けれど、おりんなら一人でもやっていけそうな生活力を持って居そうだなぁと思った矢先、人買いのおっさんがおりんをだまして島の女郎屋へ売られていった。情報の早さと非情さと島なので逃げられないようにしている事が怖かった。
・女郎たちが島の暮らしに順応しているように見えた。ああいう状態で暗くならずにいられるのが凄いなと思った。
・自分にはわからないルールが時々でてきて混乱した。おりんがお客に水をぶっかけた時だったか、女郎として働かないと反発した時だったか、直後に身体中に血まみれになるほどの拷問をしていた。島のルールを体に教え込むっていう意味合いだったのかもしれない。だとしたらとても不愉快だった。しかし、あそこまでやることないだろうにと思った。
・たぶん、好きになった男の子に棒で殴られて蹴られててかわいそうだった。
・最後、たぶん性病で目が見えなくなったおりんには島の暮らしは異常で、地獄だったんだと思って、ほっとした。どんな環境でも前向きに、順応できないことがあるよなぁっていう。お遍路してたら治るだろうっていうことでしていたのだと思うけど、希望の先がお遍路って言うのが何ともいえなかった。