大怪獣東京に現わるのレビュー・感想・評価
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大怪獣東京に現れない
本作は怪獣が現れなければ、東京が舞台でもありません。
作中の冒頭に東京が怪獣に壊滅させられたことがテレビで語られますが、東京の映像や怪獣の映像は特に映されません。
怪獣映画なのに怪獣が出てこないというアイデアは素晴らしいのですが、どうもそれが活かしきれてないです。
本来ならこういう作品は怪獣映画なのに怪獣が出てこないということを活かし低予算で作るのですが、本来は特に低予算という訳でもありません。豪華な役者やロケも行っています。
逆にそれが作品の「怪獣映画なのに怪獣が出てこないという」最大の魅力を殺しています。
特に怪獣が出てこないの活かす作品作りもされていません。
だったら怪獣を出せよと。
この映画を見た後には同じく似たコンセプトで作られた「大怪獣のあとしまつ」を見るといいかもしれません。
日本経済がナラクに落ちる始まりを象徴していると言うなら、少しは理解...
日本経済がナラクに落ちる始まりを象徴していると言うなら、少しは理解も出来よう。しかし、ただの笑いのネタにしているだけで、緊張感が全く漂って来ない。
笑いも涙も何も湧いてこない。あえて、来るとすれば、悲しみと怒りくらいだ。
怪獣が登場しない怪獣映画
98年の作品
3度目の鑑賞
今回は自宅で所有しているVHSで
監督は『バトル・オブ・ヒロミくん! The High School SAMURAI BOY』の宮坂武志
脚本は『ドラゴンヘッド』『どろろ』『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』のNAKA雅MURA
怪獣が出ない怪獣映画
発想としては面白い
そそる好奇心
でもできた作品の内容はいまいち
『大怪獣のあとしまつ』は監督のファンだからそれなりに楽しめたけどね
東京に出現したトカゲ型大怪獣
なぜか作品の舞台は福井県坂井郡三国町
テレビで報道される怪獣のニュースに反応する三国町の人たち
福岡ではカメ型大型怪獣が出現
2頭は琵琶湖まで移動し対峙する
怪獣映画の一番重要な部分を全てカットしたら当然こうなる
ジュラシックパークだって恐竜が出ないなら駄作だろう
B.LEAGUEの試合中継でゲームは流さず会場で応援している広瀬姉妹ばかり放送していたらテレビの前のブースターはテレビ局に猛抗議は確実
女子高生をレイプするのかと思いきや脱がした制服を着てはしゃぐ変態教師を演じた田口トモロヲが一番印象的
シュール
退屈
欠伸が出る
三国町の主婦・田所君枝に桃井かおり
君枝の夫・田所継男に本田博太郎
君枝の友人・森永伸子に角替和枝
高校の教師・堀道夫に田口トモロヲ
神さま百太郎に竹内力
預言者ノストラババア桜沢涼子に吉行由実
元反原子力発電所活動家の大沢彦次郎に高松英郎
当時9歳の大島優子が子役として最後の方でちょっとだけ出演している
好きなら好きと素直になれば・・・
怪獣といえばゴジラからウルトラマンに至るまで多くの人が観て育った共通の仮想体験、日本型エンタテインメントの根幹を成すシンボルと言ってもいいでしょう。故にパロディやオマージュ作品が生まれるのは必然です。特に戦後世代にはへそ曲がり文化と言うか自虐的な死生観に興味を持つ人は多いでしょう、従って怪獣の出ない怪獣映画と言う企画だけで飛びつくスポンサーが出てきても不思議はありません。これが怪獣でなくアイドルの出てこないアイドル映画だったら皆引くでしょう。
原案・脚本のNAKA雅MURAは石川県生まれ、芸術家一家に生まれた故か感性を重んじる傾向、地元紙のインタビューの中で「ストーリーが面白いだけの作品よりもストーリーを超越した一編の詩のような映画をつくりたい」と語っている。
本作も型破りでありながら型破りという制約、型を課し怪獣の映像を執拗なまでに排除する、物語性でなく自身の原体験のような故郷の市井の人々をスナップ、コラージュする手法である。
登場人物は感性のまま右往左往、おしなべて知性は驚くほど低い。
恐怖に錯乱する変態教師(田口トモロヲ)、終末思想の似非宗教家 ノストラばばあ(吉行由実)はディザスター映画のお約束、お約束と言えば定番のお役人も政治家も皆無、昔なら鬱屈した若者の動乱待望論が絡むのだが無関心世代に様変わり、怪獣は出ないがクワガタから犬、イルカまで生き物はOK、おまけに竹内力扮する日本神話の神もどきまで登場、ゴーギャンの名画のタイトルを自伝の一節に引用する文化人気取りの大沢彦二郎(高松英郎)、怪獣怖い反面、怪獣が襲うのは大都会、怪獣にも見向きもされない屈折した地方の心理、原発は安全と避難したものの怪獣攻撃支援の北朝鮮戦闘機の放ったミサイルが飛んでくる(本当に誤射だったのか?)、怪獣憎しかと思いきや畏怖の念、獣神崇拝の原始信仰に逆戻り、文明は進んでも本質は進化と退化のリフレイン、「われわれはどこから来たのか。われわれは何か。われわれはどこへ行くのか」というテーマでしたか。
主演の桃井さんは個性的な語り口に加えて石川弁、ほとんど聞き取れないのには閉口しました。
作家性が強いので好き嫌いでしょう、もっと素直にゴジラ、ガメラだーい好きと言えばいいのに・・。
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