曽根崎心中(1978)
劇場公開日 1978年4月29日
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九平次を演じる橋本功の悪役ぶりが目立つ。それを瞬殺する井川比佐志のキレのよさ。暴行が過ぎる。心中シーンをそこまで見せるのは悪趣味に思えるが、意図はあるのだろう。乳見せるのは余計に思う。念を込めるように絞り出る台詞の数々。このテンションを通した潔さ。それが良かったのかは解らぬ。しかし、終始流れる音楽は気が散る。
時間を逆戻りしての物語の展開が、とても、今風で良かった。女郎家の様子がよくわかりました。ラストシーンは、ちょっと。。。 きついかも。
楽しい
怖い
知的
増村保造による曽根崎心中は、文楽の現行曲が省略した部分に歌舞伎版の場面を足した、近松オリジナルに近い脚本。一見の価値あり。梶芽衣子はホラー映画の女優のように美しい。ちょっと『ポゼッション』のイザベル・アジャーニを思い出した。ただ、大阪出身の文楽ラバーの当方としては主役二人の台詞回しが何とももどかしい。恋愛を通して死ぬことでしか自由を得られなかった時代の切実さが、悲壮感一色になってしまった感じ。その中で橋本功が振り切った演技で悪役・九平次を体現していた。みごとな九平次だった。
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