卒業旅行 ニホンから来ましたのレビュー・感想・評価
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バブルの余韻香る東南アジアコメディシリーズ第2弾
『僕らはみんな生きている』(未見)に続く東南アジアを舞台としたコメディ映画の2作目で、3作目が『熱帯楽園倶楽部』。3作とも原作(または原案)・脚本は一色伸幸だが、監督は『僕ら~』『熱帯~』が滝田洋二郎なのに対して本作は金子修介。DVD化・配信がされてる他の2作と違って、本作はVHS化はされたがDVD化や配信はされていない。
映画館では見逃してレンタルビデオで観たと思うが、なかなか面白いコメディ映画だった。当時すでにバブルははじけていたけれど、それによって一気に急転直下に日本経済が暗転したわけではなく、その流れは徐々に緩やかに起こっていったので、この頃はまだバブルの残り香が濃厚な時代だったのだ。そして当時の東南アジアに対する日本の視線もまだまだ下に見る感じだった。本作を含めた上記3部作にはそのような雰囲気がよく表れており(東南アジアを馬鹿にしてるとかいう意味ではない)、ある意味で時代の映画とも言えるだろう。
ただ製作の裏側は大変だったらしく、まずヒロイン役の予定だった松雪泰子が保坂尚輝との恋愛関係が原因でメンタルが不安定になってクランクイン直前に降板し、代わりに鶴田真由(好演)が抜擢される。また主演の織田裕二がシナリオの変更を要求し、当時うつ病を発症していた(ずっと後になって告白している)脚本の一色伸幸は態度を硬化させ、また金子監督と一色の仲も険悪だったらしくこれもかなりモメたようだ。さらに東南アジアの撮影現場で織田が金子やスタッフと対立。金子は本当に大変だったようで、本作公開後に織田の態度・行動に対する批判を含めた製作手記を月刊誌『シナリオ』1993年10月号に掲載している(「『卒業旅行 ニホンから来ました』演出ノート──にっちもさっちもどうにもブルドッグ」)。それが原因かは不明だが本作は今だにDVD化や配信がされていない。同じ金子監督・織田主演の『就職戦線異状なし』もやはりDVD化や配信はされていなかったりする。どっちもなかなか面白い映画で、特に本作は現場のゴタゴタが想像できない、よく出来た映画なんですけどね。残念。
東南アジア夜明け前(ニホン before sunset )
1993年、バブル崩壊して間もなく。日本に余裕があって世界のトップと肩を並べていて。東南アジアはまだ夜明け前。2024年の今見ると隔世の感がある。
葉っぱでキメてるとことか、同性愛者の描写とか、今ならコンプラ的にアウトだけど、笑いに昇華出来てるならイイんじゃないかな。そう思ってしまう私は過去の遺物になりつつあるのだろう。
日本発のアジアンスター、本作から30年余りを経て。一発太郎ほどの人物って、誕生したと言えるのだろうか?JKT48の仲川遥香さんが該当するのだろうか?
2024年12月急逝した中山美穂さん作品を見てて、本作の織田裕二を見たくなって。人は歳を重ねるが、若い頃からの積み重ねが今を形作るんだなと、若き日の役者達をみて思うなどした。
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